必殺シリーズ
懲りもせず必殺仕事人2020が6月19日放映されるとのことで、飽きもせず予習のつもりで必殺シリーズのDVDを借りて視た。もう、シリーズの何れかを全話視聴するのはちょっとしんどいので、未見のSPを5作。各作品とも、バラエティ路線なのか、お笑い受け狙いなのか判然としない残念な出来。飽きもせずといったものの、視てる途中で飽きてくる。それでも、1990年の三作品はまあ、まし。その中では「横浜異人屋敷の決闘」が,それなりに楽しめるお作りで面白いと思った。(あくまで個人の主観的な好みに過ぎない)幕末が舞台で、オープニングナレーションや音楽は「仕留人シリーズ」から転用したり、前期シリーズの音源をまんまバックに流したりで、セルフオマージュっぽくもあったけれど。清河八郎を登場人物に据えたのオリジナルストーリーとは、目からウロコの着想だと思った。新選組には全く興味がないけど、この手の何を考えてんだかどういうつもりだかわからない言動を取る人物が琴線に触れるもので(やはり幕末期の徳川慶喜とか)それにゲストや脇役も豪華というか充実していた。清河八郎役はなんとレミゼのバルジャンの中の人が演ってるんだけど、ひたすら殺陣が上手く適役。他の必殺シリーズにも出てるんだけど、この役が一番ニンだったのではないか。(清河八郎の実物は長身でかっこよかったらしい)それだけにツッコミどころありまくりな脚本や演出、地雷ともいうべきキャストが若干な点は惜しかったが、これもいつものクオリティでその部分目をつぶるよりほかないでしょうね。ところで、柴田錬三郎の妻の祖父の兄は清河八郎だとのこと。ずばり「清河八郎」というタイトルロールの小説を柴錬は書いている。八郎を描いた小説を藤沢周平も書いていて、これも面白そうだけど読むなら先ずは柴錬の作からかなあ。と、思ったら絶版になっていて、柴田錬三郎の全集にも収録されていない?どうしたものか。