音楽日記　～ロックやジャズの名盤・名曲の紹介とその他の独り言～

偉大なるザ・フーの名曲・名演集（その９）


　世の中にはちょっとした経緯で“代表曲”や“名曲”になり損ねたという曲があるように思います。1971年発表の『フーズ・ネクスト』の制作時に書かれた曲だったそうですが、同盤には収録されず、さらには、翌年の『ロック・イズ・デッド』というアルバムに含まれるはずが、こちらの盤は未完に終わってしまい、後に未完盤のアイデアは『四重人格』として開花したものの、そこにこの曲の姿はありませんでした。結局、この曲は1974年の未発表音源集（『オッズ＆ソッズ』）に収められることになりました。

　そんなナンバーがこの「不死身のハードロック（Long Live Rock）」です。ちなみに『オッズ＆ソッズ』の当時の邦題は『不死身のハードロック』で、この曲自体も日本を含む数か国でシングルカットされました。さらには、1979年の映画『キッズ・アー・オールライト』の際に、この曲はあらためてシングル発売されたものの、特別大きなヒットにはなりませんでした。

　とまあ、そういう経緯があって、筆者的には、結果的に“代表曲になり損ねた曲”の典型例ではないかと思われるのですが、まずは、スタジオ録音のヴァージョンをお聴きください。


　


　続いてはライヴ演奏です。1970年代のTV出演の映像と1980年代のライヴでの演奏を続けてごらんください。


　


　


　上の経緯とは裏腹に、ザ・フーを代表する曲に数えられることがもっと多くてもいいんじゃないか。そんなことを考えたりもしています。


［収録アルバム］

The Who ／ Odds & Sods（1974年）




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