テーマ:洋楽(3288)
カテゴリ:洋ロック・ポップス
短いながらも魅力の伝わる好ライヴ作
エディ・マネー(Eddie Money)は、1970年代後半から1980年代にかけて人気を博したアメリカ人のロック・ヴォーカリストで、2019年に70歳で没している。生涯で11枚のスタジオ作品を残しているが、ライヴ音源が正式にリリースされたのは、意外にも遅く、1992年の『アンプラグ・イット・イン(Unplug It In)』が最初だった。ライヴ・アルバムと呼ぶには小ぶりで、正確にはミニアルバムと呼んだ方がいいサイズのもの(収録時間は計29分ほど)である。 1990年代初頭の“流行り”だったアンプラグド(プラグを抜く、すなわちアコースティック演奏)のライヴというのが本盤の内容である。エディ・マネーは1992年に“アンプラグド”を掲げたツアーを全米で行い、その際のテキサス州での音源がこのライヴ作品としてリリースされた。 このライヴで披露されている内容がエディ・マネーの真髄かといえば、答えに戸惑う。エレキギターがしっかり鳴っているロックサウンドが本来の姿だと言わざるを得ない。けれども、アコースティックなセッティングで、熱唱というよりも、語り掛けるかのように歌を紡ぐ様子は、ヴォーカリストとしての地力を存分に発揮したものだといえる。 収録曲数は7曲と少ないものの、注目ナンバーをいくつか挙げておきたい。5.「天国行き超特急 (トゥー・ティケッツ・トゥ・パラダイス)」は、彼の代表曲の一つ。とはいえ、このライヴ作品の選曲は、決してヒット・メドレーのような趣旨ではない。とくに注目したい歌唱としては、スモーキー・ロビンソン(ミラクルズ)のヒット曲である4.「ユーヴ・リアリー・ゴッタ・ホールド・オン・ミー」、それから、3.「セイヴ・ア・リトル・ルーム・イン・ユア・ハート・フォー・ミー」や6.「トリニダー」といったところ。これら以外の楽曲も、総じてヴォーカリストとして“聴かせる”という点に多分に比重が置かれている。結果的に、私的には極めて好感度の高い作品に仕上がっていると思う。没後の今となっては、このアンプラグド・ツアーのもっとまとまった音源をライヴ・アルバム化してもいいんじゃないかと思ったりもするけれど、そこまで幅広いセールスは望めないのだろうか…。 [収録曲] 1. Gimme Some Water 2. She Takes My Breath Away 3. Save a Little Room in Your Heart for Me 4. You've Really Got a Hold on Me 5. Two Tickets to Paradise 6. Trinidad 7. Fall in Love Again 1992年リリース。 Money, Eddie - Unplug It in CD アルバム 【輸入盤】 ブログランキングに参加しています。 応援くださる方は、ぜひクリックをお願いします。 ↓ ↓ ↓ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2023年04月13日 06時21分17秒
コメント(0) | コメントを書く
[洋ロック・ポップス] カテゴリの最新記事
|
|