カテゴリ:神経質の性格特徴
昔私が勤めていた会社に、人の2倍も3倍も営業成績をあげる営業マンがおりました。全国営業マンのトップに躍り出た事もあります。仮にAさんとしておきましょう。Aさんは、その当時30代ですが、頭も薄く、うだつの上がらない風貌をしています。見るからに神経質そうです。なににつけて細かいことが気になるたちです。Aさんは人からそのことを指摘され、「おまえは神経質だ」等といわれるととても憤慨します。でも私からみると森田でいう神経質の性格特徴をすべて持ち合わせているように思えるのです。Aさんが森田のお世話にならなくてすんだのは、自分の神経質性格をプラスに活かすことができているからです。
Aさんは、何も特別な営業活動をしているわけではないといいます。事実、口が上手であるわけではありませんし、プレゼント作戦で得意先に喜ばれているわけでもありません。 Aさんは、得意先から依頼されたこと、それがどんなに小さいことでも確実に実行することによって信頼を勝ち得てきたのです。Aさんは、得意先が雑談の中で何気なく言われたようなことでも、営業車の中にもどるやいなやすぐにメモします。そのメモをため込んでおいて、帰社してから一つずつ片付けてゆくというやり方です。 Aさん曰く。得意先は10良い事をしても、その次に一つ相手の機嫌を損ねる行為をすると10の良い事はすべて無に帰してしまう。だから、人から頼まれ事でも,真剣に取組み、時間がかかりそうなものは、途中経過まできちんと報告するのです。要するに、Aさんは、細かい事によく気がつき、まじめなのである。 また、Aさんは前週の終わりには、次週の計画を細かくたてます。一日毎に、どういう得意先にどういう目的でゆくのか明確にしています。そして、その後の実行力がすごいのです。計画はなんとしても遂行するという執念がすごいのです。出張営業で夜8時になっても9時になってもやり残した事があるうちはホテルに帰ってきません。つまり、粘り強さ、忍耐強さはたぐいまれなものがあるのです。 Aさんは、いつも心の中に良い意味でのライバルをもっています。自分よりワンランク上の営業マンを目標におき、果敢に戦いを挑んでいるのです。負けず嫌いなのです。 Aさんは神経質性格のプラスの面を営業活動にいかんなく発揮することによって成功したのです。会社にも認められ、報酬金もたくさんもらい、ご褒美にアメリカからヨーロッパ、東南アジア、オーストラリアなど世界各地へ旅行させてもらい、もう行ってないところが少ないと言うようになりました。 私は、神経質の性格ほど育みがいのある性格はないと思います。神経質性格には、他にはない良い面がたくさんあります。その良さを活かしていく事、これが大切な事だと思います。そうしていくことが、会社でも、社会からも最大級の評価を受ける事になるのです。また、私は、この世の中を間違いのないような方向に動かしてゆくためには、神経質者が大きな役割を担う事になると思えてなりません。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2024.06.03 11:18:48
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