カテゴリ:不安の特徴と役割、欲望と不安の関係
西郷隆盛の言葉です。
正道を以て之を行へば、目の前には迂遠なる様なれ共、先に行けば成功は早きもの也 この意味は、急がば回れということでしょう。 3割も5割も回り道になっても、その方が楽に目的地に到達することはよく目にする。 あるいは近道のルートを選んだ人よりも早く目的地に到達する場合がある。 安易に短絡的な対症療法に飛びつくことは、厳に慎みなさいということです。 正しいやり方でことに当たるのは遠回りに思えるが、そのまま進んでいけば、かえって早く成功できるものだ。 これを神経症の克服という面から考えてみましょう。 まず神経症を克服するためには、治すための方法がいろいろありますが、その中から正道を見つけることが肝心です。 その前に、神経症は小さな不安を精神交互作用によって増悪させて、日常生活や仕事、人間関係に支障をもたらしているものだという認識を持つことが大切です。 森田理論学習で神経症の成り立ちを学習すれば分かります。 そういう生き方をしているために、生きづらさが半端な状態ではないということです。 器質的な病気やケガをしたわけではない。 自分の頭の中で、仮想の敵を作り上げて、勝ち目のない戦いを延々と繰り広げるに至ったものである。これを森田理論学習によって十分に理解することが大切になります。 森田理論の学習によって、まず敵の正体をよく理解することです。 神経症の治療には、まず薬物療法があります。 これは松葉杖のようなものだと考えることが必要です。 対症療法で不安が軽減されても、再発は免れない。 まして薬物療法が生きづらさを解消してくれることはない。 これに頼りっぱなしではいけない。 つぎに認知行動療法などの精神療法があります。 これらは基本的には、不安を根こそぎ絶やしてしまおうという考え方です。 雑草退治に草刈り機で刈り取るのではなく、薬剤で雑草の根を枯らすという無謀な対応をしているのです。草刈り機で刈り取れば、集めて牛などの餌にすることができます。 あるいは積み上げて発酵させれば緑肥にできます。 雑草の根は強いですから畔が崩れるのを防いでくれています。 ラウンドアップのような除草剤で植物の根を枯らすということは自然に対抗しているということです。土壌に住んでいる微生物を一網打尽するということは、人間の思い上がりだと思います。 そんなことをすれば、いずれ自然から大きなしっぺ返しが待っているでしょう。 森田理論は、不安とのかかわり方を考え直しましょうという理論です。 不安を邪魔者扱いしてはいけない。不安は大きな役割を果たしている。 不安と欲望のバランスを図ってくことが大切である。 欲望が暴走しないように、不安は大いに活用する必要がある。 つまり不安との共存共栄を目指しているのです。 これは、森田理論の中核をなす考え方になります。 これが西郷隆盛が言う神経症に対する正道となります。 正道にたどつくまでが大変難しい。 これは森田理論学習によって、認識の間違いを正していくことが肝心です。 認識の間違いは自分一人では難しいと思います。 仮に可能であっても、時間がかかります。 そういう時は集談会の先輩と一緒になって取り組んでいくことが有効です。 森田理論学習によって神経症の成り立ちを知る。神経症の特徴を知る。神経質性格の特徴を知る。認識の誤りを知る。そして正しい対応方法を知る。実践によって検証していく。 この方向で努力していくことが正道を歩むことになります。 その気持ちを精いっぱい応援してくれる人が生活の発見会の会員の中にいるわけですから、活用しない手はないと思うのですがいかかでしょうか。 悔いのない人生と感謝の気持ちで晩年を迎えたいものです。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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ルパン三世のマモーの正体。それはプロテリアル安来工場で開発されたSLD-MAGICという高性能特殊鋼(マルテンサイト鋼)と関係している。ゴエモンが最近グリーン新斬鉄剣と称してハイテン製のボディーの自動車をフルスピードでサムライよろしくバッサリ切り刻んで、またつまらぬものを斬ってしまったと定番のセリフ言いまくっているようだ。話をもとにもどそう、ものづくりの人工知能の解析などを通じて得た摩耗の正体は、リカバリー性も考慮された炭素結晶の競合モデル/CCSCモデルとして各学協会で講演されているようだ。
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かの有名なドクターDXの理論ですね。ほかにも有名な材料物理数学再武装ってのがあってトライボロジー分野のストライベック曲線などの理解にとても役立ちます。
(2024.02.03 09:56:20)
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