カテゴリ:行動のポイント
よく大相撲で平幕が横綱に勝って金星を挙げた時インタビューでこんなことを言っています。
「よくもろ差しからまき替えができましたね」 「もう無我夢中で、どんな取り口だったか全然覚えていません」勝つことだけを考えて 必死だったため、振り返って分析することさえできないわけです。 王貞治さんは次のようにいっておられます。 「ピッチャーが球を投げてからキッチャーミットに入るまで、0.5秒ほどしかかかり ません。その0.5秒の間に球を見極めて、バットを振るか振らないか決め、振る時は ヒットやホームランをねらわなければなりません。これはもう感覚いうか、 反射的に体が動くかどうかにかかっています。理屈で考えてできる世界ではありません。 瞬時に、的確に動けるようにするにはどうしたらよいのか、僕はそういうことをいつも 考えていました。」 33歳で三冠王を取った時は心、技、体が最高に研ぎ澄まされていました。 迷いがなくピッチャーの投げる球に集中できていました。 意識が自分の心や身体に向けられるということはなかったといわれています。 するとボールが「どうぞ打ってください」と言わんばかりにゆっくりと来たというのです。 相手ピッチャーはヘビににらまれた蛙のように、王さんの目つきを見て縮み上がって いたというのです。 ここで私が何を言いたいかというと、神経症は自分の意識を内に向けて、自分の心身の 状態を細かく分析するようになっています。 こういう意識の向け方ばかりをしていると、いずれ蟻地獄の底に落ちてしまうということです。 自分の意識は、90%は外向きに向いていないといけません。 森田先生がまき割りの時指導していたのは、意識をこれから割ろうとするまきに集中 させることでした。意識が内向化して、自分の手の動きやけがをしたらどうしような どという不安のほうに向いていてはまき割りはうまくゆきません。 自分の不安心や身震いする体に意識を向けるのではなく、常に対象に働きかけるという 姿勢を堅持しないといけません。 王さんのエピソードはまさにこのことを物語っています。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2014.01.19 10:08:55
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