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森田理論学習のすすめ

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2021.07.28
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カテゴリ:行動のポイント
奥村幸治さんのお話です。
イチロー選手のルーティンへのこだわりは有名です。
オリックス時代も、イチロー選手のウォーミングアップは、まるで録画したビデオを見ているように毎回同じでした。同じリズムでアップをして、バッティング練習でもレフト、センター、ライトと順番に打って終了します。

試合中の行動も細部までルーティン化されています。
ベンチはグランドから一段低くなっているので、打順が回って来てネクストバッターズサークルに出るところには少し階段があります。
イチロー選手は前の打席でヒットを打ったときは右足から、打てなかったときは左足から上がります。さすがにうっかり間違うこともあるらしいのですが、そのときは一度ベンチに下りてもう一度やり直すそうです。ルーティンには「ゲンを担ぐ」という意味もあるのだそうです。

バッターボックスに入るときは、バットを両手で持って上にあげ、屈伸で股関節をストレッチしてから、ゴルフのスイングのように下から上に振り上げる素振りを行います。
そしてバッターボックスに立ったら、左足の軸足を定めてから、右手で持ったバットをピッチャーに向けて伸ばし、立てたバットを制止させて、左手でユニフォームの肩のあたりをまくりあげます。

奥村さんはイチロー選手の専属のバッティングピッチャーでした。
あるとき、6人のバッティングピッチャーのローテーションが乱れたときがありました。
ルーティンが崩れることを嫌ったイチロー選手から、元に戻してもらえるように懇願されたこともあったそうです。それをコーチに伝えて元に戻したこともありました。

球場入りする前は、奥さんが作ってくれたカレーを食べる。
3時間前には球場入りをする。
入念に専用の器具を使ってストレッチをおこなう。
これらも毎回同じでした。
(一流の習慣術 奥村幸治 ソフトバンク新書参照)

ルーティンを守るというのは、毎日同じ時間に同じことを行うということです。
規則正しい生活を繰り返すということです。
これでは、何かに束縛されるようで息苦しい。
刺激がないので、マンネリ化してくる。
変化を加えて、刺激を与えて、意欲を引き出した方がよい。
このように考えて、決まりきった規則正しい生活に注意を払わない人がほとんどです。

イチロー選手は、次のように言っています。
ヒットを打つという結果にこだわると心が乱れます。
「自分がいま何をやるか」という過程だけに集中し、最終的に結果がついてくればいいというスタンスです。

これは、今現在の目の前のことに手を出していないと、いつの間にか大脳の前頭前野が働きだすということだと思います。前頭前野が動き出すと取り越し苦労をするようになります。
それがプレッシャーとなり、もしミスや失敗をしたらどうしようという気持ちになるのです。
予期不安がなければ、問題なくできる事でも、ミスや失敗をおびき寄せてしまうのです。
特にスポーツ選手、格闘家、音楽家、舞踊家、勝負師などは、無意識の演技や行動ができるかどうかが成功のカギを握っているのです。それをゾーンに入るという人もいます。
そのためには目の前のなすべきことをルーティン化して淡々と手足を動かすことが大切になるのです。

森田では規則正しい生活を維持することを大事にしています。
それは目の前のルーティンに取り組むことで、観念優先の生活態度が是正されます。
行動することによって生活はどんどん前に進んでいきます。
そして行動の中から、気づきや発見、興味や関心が生まれてくるのです。
それがアイデア、目標、課題、夢、希望に結びついていくことは自然の流れです。
考えてばかりで、手足が動いていなというのは、精神的にも、身体的にも悪循環のスパイラルにはまっていくのです。神経症の発生原因になっているのです。

それと生活にはリズムがあります。リズムというのは強弱のことです。
生活は緊張状態と弛緩状態を交互に繰り返しながら、バランスを維持しているのです。
緊張状態ばかり、弛緩状態ばかりというのは、バランスが崩れているということです。
バランスが崩れると、存在自体が許されなくなるというのが森田理論です。
規則正しい生活を心掛けると次から次へと手掛けることが出てまいります。
一つのことが完全にキリがつかないときでも、つぎに予定されている行動に移る必要があります。自分の都合ではなく、時間に対応して、流れに乗っていくことが優先されます。
波に乗って毎日の生活を維持していくことは、観念優先の生活からは離れていくことになります。建設的、生産的、創造的な生活へと変化していくということになります。
森田理論が目指している生活は、自然の流れにいかに上手に乗れるかを試されているのだと思います。





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Last updated  2024.06.02 23:36:19
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