カテゴリ:最新の脳科学
一昨日と昨日は、「できるかも」「やれるかも」「うまくいくかも」「成功するかも」と予感することができれば、脳の中で報酬系の回路が作動して、生の欲望に向かって行動できる仕組みを説明しました。その中でも、普段から小さな成功体験を積み重ねることが有効という説明をしました。
今日はそれ以外の、方法についてみていきたいと思っています。 1、一緒に取り組んでくれる協力者がいる。仲間を作る。 2、経済的・資金的な余裕がある。生活が安定している。 3、失敗したことを成功のための糧にしている。 4、観察や研究、正確な情報収集により将来に明るい見通しが立つ。 5、最悪の事態を想定して、それを受けいれることができる。 6、原因追及、責任転嫁、言い訳をやめて、事態打開のために「どうすればうまくいくか」「どこに突破口があるか」とプラス思考ができる。 7、普段から練習や訓練を続けて、いざというときにできるようにしておく。 これらが複合的に働くようになると、肯定的、ポジティブ、希望的な気持ちが湧いてくる可能性が高まるのではないでしょうか。 1についてですが、飛び込み営業をしていた時に感じたことですが、仲間と協力しながら仕事をしていると、気分本位の態度がなくなり、「なんとかくじけないで仕事ができるかも」という気持ちになりました。 協力者や支援者いると、「できるかも」という「かも」が舞い降りてきます。 3についてですが、飛び込み営業では大数の法則が働いています。 乗用車の飛び込み営業をしている人の話を聞くと、100件のアタックで1件の見込み客が見つかる。99件の失敗を我慢して受けいれることができれば、確率的には1件の注文を獲得できる。 99件を失敗と受け取るのか、成功のための避けて通れないステップと受け取るのか、その後の展開はまるっきり違ってきます。 森田理論では、「かくあるべし」という観念を押し出して、事実を否定すると神経症に陥るといいます。思想の矛盾に陥り、エネルギーの無駄遣いになります。 反対に、不都合な事実を受けいれると、そこが出発点となります。 エネルギーの無駄遣いが無くなり、生の欲望に向かって有効利用できる可能性がでてきます。一歩目線を上げて、問題点や課題、目標や夢に向かうことは人間本来の生き方になります。 森田理論の活用で「かくあるべし」を減少させて、事実本位の態度を身につけることができると、「肯定的なかも」をより多く飛ばすことが可能になります。 7についてですが、消防訓練や地震を想定した避難訓練をした人は、最悪の事態を免れる確率が高くなるといわれています。 それは「逃げられるかも」という気持ちが出てくるからです。 スポーツや楽器の演奏でも、猛練習を続けて練習段階では120%の出来にしておくことが大切です。本番で必ずしも成功するとは限りませんが、練習が不十分な人と比べると、精神状態は雲泥の差がつきます。少々緊張しても練習の通りのことができれば大丈夫だと思えます。 できる限りの練習が「できるかも」という「かも」を連れてくるのです。 「できるかも」という「肯定的なかも」をより多く飛ばすことができる人は、大脳の報酬系回路が活性化して、楽しくて幸福な人生が両手を広げて待ってくれているのです。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2022.02.11 16:30:14
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