カテゴリ:人間関係、不即不離
人間関係の問題を抱えている人は次のような特徴があるようです。
・相手の話を聞くことがおろそかになっている。 相手の気持ちや意見や要望を聞くという態度が希薄である。 自分の気持、考え、意見、欲求を一方的にしゃべり始める。 ・自分を不快にするような言動があった場合、直ちに不平不満を態度に出す。たとえばしかめっ面になっている。不機嫌な態度になる。 あるいはすぐに反抗的な態度に出ている。 かばってくれる人がいなくて、最後はいつも孤立している。 これに当てはまる人は、人が近寄ってこなくなります。 逆に考えると、この2点の修正ができれば人間関係はかなり改善できます。 自分の気持や要望を相手に伝えることばかり考えていると、相手は自分のことを無視されたと思います。 それを避けるためには、優先すべきは相手の気持ちや考え方です。 またいくら自分の主張が正しいと思っても、まずは相手の意見や気持ちを聞いてみなければなりません。 集談会に初めてやってきた人に、アドバイスしてもあまり効果はありません。 逆に相手に寄り添い、悩みや苦しみを吐き出させてあげるようにすると、相手は心を開いてきます。 そんなことは分かっているという人が多いと思います。 でも、日々実践しているのかといわれると心もとないというのが現実です。 私もそうです。周りの人への配慮が不十分になりがちです。 絶えず意識して、心掛けないと絵に描いた餅になってしまいます。 次に相手に理不尽ことを言われた。無視された。からかわれた。 バカにされた、非難された。否定された。だまされた。仲間外れにされた。 こういうことも日常多々発生していると思います。 森田の「不即不離」という考え方では、そういう時は相手に近づいてはいけない。一旦離れなければ事故につながるという考え方です。 しかし問題を抱えた人は対応方法が逆になっています。 自分を信頼してくれている人に感謝の気持ちが希薄になっている。 逆にケンカになりそうな人に敢えて近づいて問題を起こしている。 これでは人間関係がうまくいきません。 森田理論で「不即不離」の考え方を理解したのに、応用・活用できていないということになります。 腹の中がいくら煮えくり返っていても何も問題はありません。 森田では不快な感情は自然現象で意志の自由はないと教えてくれました。 抵抗しないで、そのままにしておくしかありません。 行動には意思の自由と責任があります。 この2つを区別して対応すれば何の問題も起きません。 言葉は悪いのですが、上手に演技をしてネガティブ感情を表出しないようにする。そのまま行動に移すというのは幼児と同レベルということです。 プロ野球のピッチャーでもあの人は何を考えているのかさっぱり分からない。 なかなか癖が見つからないという人は、なかなか攻略法が見つからないといいます。森田理論では、不快な感情と行動をきっちりと分けることができるようになることを目指しています。 そういう人は、人間関係で素晴らしい能力を獲得した人だと思います。 人間関係の改善では次のようなことをよく聞きます。 ・相手のよいところを見つけて積極的にほめる。 ・「ありがとう」と感謝の気持ちを持って生活する。 ・人の役に立つことをみつけて行動に移す。 ・笑顔で挨拶をすることを心がける。 ・名前を忘れないようにする。 ・相手の関心を掴んで、それに応える。 ・相手を大事にして丁寧に対応する。 これらは確かに良いことです。 しかしこれらは、基礎作りをしてから、プラスアルファとして取り組むべき課題だと考えています。 基礎がしっかりとできていない段階で取り組んでも、それはテクニックになり、ザルで水を掬うようなことになるのではないかと思っております。 今日取り上げた2つの人間関係の基礎はしっかりと身に着けたいものです。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2023.03.30 06:28:06
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