カテゴリ:生の欲望の発揮
矢野惣一氏のお話です。
脳には2つの大きな特性があります。 「安定化指向」と「可塑性」です。 安定化指向とは、変化することよりも現状を維持しようとする特性です。 可塑性は、形を変えた変化を保持する特性です。 粘土を指で押すと指を離した後も、へこんだまま形が維持されます。 脳は、あるきっかけによって何らかの変化を起こすと、その変化のきっかけがなくなっても変化したままの状態を保ちます。 (問題解決セラピー 矢野惣一 総合法令出版 92ページ) 現在の生活にある程度満足すると、リスクを冒して変化に立ち向かうことを回避するようになります。これが安定化指向と言われるものです。 その結果、消極的、保守的、回避的な生活に陥りやすい。 考えることや生活内容が、しだいに内向きになります。 これに対して森田理論には「生の欲望の発揮」という考え方があります。 課題や目標を設定して、前向きに挑戦する生き方のことです。 積極的、生産的、建設的、創造的な生き方になります。 森田では日常生活の中で小さな課題や目標を持つことが肝心であると言います。 目の前の必要なことに真摯に取り組むことが大切になります。凡事徹底とも言います。 可塑性というのは、好ましくないことが習慣化して固着してしまうことです。 例えば、生まれてから1歳6か月までの間に愛着の形成が十分になされないと、他人に対する信頼感は持てなくなると言われています。 他人が怖いから人を避けるようになります。孤独になってしまいます。 常に警戒するようになります。絶えず敵対するようにもなります。 一旦愛着障害に陥ると、その後の人生は人間関係で苦しむことになります。 愛着障害の克服はかなり難しい問題となります。 岡田尊司氏よると、次のような方法で、愛着障害はある程度克服できると言われています。 私はこの考え方を応用しています。 その後の人生で安全基地(安心して立ち寄ることができる母港)となる人を作る。 私は同じ神経症で悩む人の自助組織生活の発見会の集談会で見つけました。 傾聴、受容、共感、許容、激励の態度を身につけた人を見つけたことが役立ちました。 困った時はあの人に相談しようという人を持っていると安心感があります。 もう一つは自分から愛情を注ぐものを見つけて世話をすることが役立ちます。 私は毎月の集談会で長らく世話活動を続けてきました。 その他、メダカの世話を毎日しています。 ベランダでは四季色とりどりの草花を育てています。 田舎では家庭菜園に取り組み野菜の世話をしています。 その他、庭木、柿、梅、栗、ゆずなども育てています。 これ等が愛着障害を緩和してくれているのです。 ![]() お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2023.05.20 06:20:07
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