カテゴリ:行動のポイント
依存症には、アルコール依存症、ギャンブル依存症、ネットゲーム依存症、通販依存症、ニコチン依存症、恋愛依存症など様々ある。
私はある時期、パチンコ依存症になりかけたことがある。 お金を湯水のように使うことはいけないということは、妻に指摘されなくてもよく分かっていた。しかし足が勝手にパチンコ屋に向いてしまう。 自分の身体なのに制御不能になっている。 脳が得体の知れないものに乗っ取られてしまったような感じだ。 毎日1000円のこづかいしか持たないようにして必死に耐えました。 3か月くらい経過して、パチンコ以外にもいろいろ楽しみがあると思えるようになってやっと足が洗えた。以来パチンコ屋には1回も足を踏み入れていない。 依存症にはネズミを使った興味深い実験がある。 同数のオス・メス合計32匹のネズミをランダムに16匹ずつ環境の異なる2つのグループに分ける。 一方は一匹ずつ金網のオリの中にいれる。 他方は広々とした場所(ラットパーク)に雄雌いっしょに入れて生活させる。 そして両方のネズミに普通の水とモルヒネ入りの水を用意して、その後の様子を57日間観察した。 9~13日後、ゲージのネズミたちはどんどん薬物の深みにはまる。 一方広々とした場所のネズミたちは、自由にモルヒネが飲めるにも関わらず、ほとんど触れられずに自由な生活を楽しんでいた。 19~23日後、ゲージのネズミはますます薬物を口にし、反面ラットパークのネズミは薬物を避け続けた。 心地よい環境にあるラットパークのネズミたちは薬物に対する欲求がほとんど見られなかったという。 この実験の結果、依存症の発症には、生活環境が大きく影響しているという結論に達した。 自由を奪われて生活しているとストレスがたまります。 それを解消しないと心身に重大なダメージを与えます。 そこで手っ取り早く依存対象に手をつけるようになるのです。 ドーパミンというカンフル剤を利用して、ストレスを緩和させようとしているのです。依存症は、誰でも最初は好奇心に突き動かされ、軽い気持ちで手を出します。 そのときの快感が脳にしっかりと刻まれる。 二度三度と手を出すうちに、しだいに脳がハイジャックされる。 気が付いたときは、使用量がどんどん増えている。 また中断すると禁断症状に苦しめられる。離脱症状と言われるものです。 そのアリ地獄の底に落ちると、自分の意志の力だけでは依存症から抜け出すことは不可能となります。 依存症に陥らないようにするにはどうすればよいのか。 その予防法として考えられるのは、日常生活の中で過度のストレスをため込まないようにすることです。 孤独、退屈、苦痛、不自由、人間関係などのストレスを極力抱え込まないことです。問題を抱えている人は信頼できる人や集談会の先輩会員に相談することです。 それでも難しい場合は医療のお世話になるしかありません。 依存症に陥る人は生活が不規則になる傾向があります。 規則正しい生活習慣を作り上げると抑止力が働きます。 無意識のうちにすっと身体が動いていくような習慣を作り上げることが有効です。日常生活の多くを他人任せにしている人は精神的に不安定になります。 特に食生活が大切になります。自分で料理を作らない。 宅配を頼む。ファーストフードが多くなる。外食中心になる。 これらは依存症の予備軍となります。 日常生活の中で、小さな目標に挑戦して達成感や感動を味わうという楽しみがない。外から与えられる娯楽的、刺激的、享楽的な楽しみばかりを追い求めている。 こうなると、身体は依存対象に引き付けられてしまいます。 そうしないと精神的にイライラして苦しくなってくるからです。 凡事徹底の生活習慣を身に着けて小さな楽しみや感動をより多く見つけることができるようになると依存症に陥ることを防止できます。 ![]() お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2024.05.29 06:30:18
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