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カテゴリ:神社仏閣巡り
たまたま、駅で目に付いたチラシに惹かれ、「建仁寺」の塔頭の一つ「両足院(ryosoku-in)」 に行くことにした。(初夏の頃に咲く、半夏生の庭で有名な寺院である。) 秋の特別公開 平成27年11月20日(金)~12月27日(日) 受付時間 10時~16時(16時30分 閉門) 会場 臨済宗 建仁寺塔頭 両足院 チラシには大きく「伊藤若冲(Ito Jyakutyu)」の「雪梅雄鶏図」と、開山された「栄西禅師」没後800年記念として新しく描かれた「七類堂天谿(Sitiruido Tenkei)」の襖絵が印刷されていた。 京阪本線「祇園四条」駅下車。松原通を東に歩いていると、「愛宕念仏寺」と書かれた石標を発見。うん?先日行った「六道珍皇寺」の門前の扇形の石に刻まれていたあの「愛宕の寺」だろうかと、とにかく細い路地を行ってみる。どこ~?とウロウロしてやっと見つけた。個人宅の高い塀に鉄の柵がしてある庭先にこんな碑があった。
この方丈には、道釈画家「七類堂天谿」氏の絵が、部屋一面の襖に描かれている。この画家さんの事は、以前行った「相国寺」の美術館で初めて知った。優しく、愛らしい雰囲気の絵に心が落ち着いたように思う。この寺院では、5年かけて92面の襖絵を描くという大プロジェクトが始動されていて、今回はこの方丈の16面を見ることができた。ボランティアの方の説明によると、中央の絵は、お釈迦様が一輪の優曇華(udonge)を持って十人の弟子の前にいる「拈華微笑(nenge-misyo)」をテーマにしたものだそうだ。お釈迦様が「真実の仏法を教える」とおっしゃり、黙って十人の弟子に優曇華を示された。弟子のうちの摩訶迦葉(Maka Kasyo)のみが、ニッコリと微笑まれたのを見て、「ありのままを見て感じることが悟りである」と彼だけに悟りの全てを伝授されたのだとか。 その左側のブロックには、お茶の葉がついた枝と巻物を抱えた「栄西(Yosai)禅師」と白象が描かれている。「栄西禅師」は日本に初めてお茶を広めた方だそうだ。そして右側は、獅子とともにこの寺院縁の「龍山徳見(Ryuzan Tokken)」とその弟子・「林浄因(Rin Jyoin)」のブロックとなる。「徳見禅師」は元で修行し、帰国する際弟子になった「浄因」を連れて帰ってきた。日本に帰化したこの「浄因」は、これまた日本初の饅頭を考案、広めた人である。中国で食べられていた肉を包んで蒸した饅頭(mantu)を、肉の食べられない僧の為に餡を包んで蒸した和菓子にしたのだとか。私は奈良にある饅頭の祖・「林神社」の饅頭祭り行ったことがある。この「林浄因」が後に住んだ場所なのだそうだ。そしてこの「両足院」は、徳見が入寂後、その墓所として現在の寺域となったのだとか。 全体が薄墨色の水墨画なんだけど、肌色に色が乗っている気がすると思っていたら、お茶の葉を煮詰めて色を塗っているのだとの事でした。
天井が低く、室内で立たない点前、運び出しがない点前が特徴なんだとか。
こちらの「毘沙門天堂」では、寅市として毎月第二日曜(10時~16時)に、手作り市が開催されているのだそうだ。
さて、時間が来てしまいました。帰るとしますか。
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Last updated
2016.03.20 10:11:07
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