小説「プリズム」(貫井徳郎)を電車・バス内で一気に読みました。
小学校の女性教師が自宅で死体となって発見された。彼女の同僚が容疑者として浮かび上がり、事件は容易に解決を迎えるかと思われたが……。万華鏡の如く変化する事件の様相、幾重にも繰り返される推理の構築と崩壊。究極の推理ゲームの果てに広がる瞠目の地平とは?『慟哭』の作者が本格ミステリの極限に挑んで話題を呼んだ衝撃の問題作。
ネタバレになってしまうので、ご了承ください。
いろんな人の視点から女性教師や犯人の推理など、考えてるのがプリズムということなのでしょうが、
ぐるぐると迷宮に入り込む感じ。シーン4からシーン1へは、また振出しに戻る感じで、
誰が嘘をついてるのかわからない。結局最後は読者が犯人を考えるということで投げ出された感じ。
通報者も動機も分からず、最後にガッカリしてしまった。
まあ、性虐待の男性教師を罰して欲しいという気持ちはわかるけどね。
睡眠薬入りのチョコレートを送ったのでは?という時点で逮捕されても仕方ないような気もしますが。
ともかく、やはり犯人を明示して欲しかったなあ。不完全燃焼な感じでモヤモヤしてしまいます。