カテゴリ:教育
中学受験といえば昔は○谷大塚だった。しかし今はやはりなんといってもN研だろう。
(最も今はWアカとかE光とかSとかふえてますけどね。) 新聞のチラシにはいってくる、あのやたら派手に赤いN研のチラシを見たことのない人はほとんどいないはずだ。普段はなにげなく見ているこのチラシだが、子供が小学校の中学年になっている時、これが目に付いた時があぶない。ちっょとこのテスト受けさせてみようかなっと心の奥で悪魔のささやくのをうっかり聞いちゃったらさあ大変だ。 私はN研のこの手の説明会には行ったことがないので、詳しいところはわからない。しかし三年生、四年生くらいならそれほど塾代は高くない。家においといてもゲームばっかりしてるし、ちっょと通わせてみようかなあと考える。または、そろそろパートに出たいし、学童保育も終わりだし、(最近は学校で六年までみてくれるようになりましたけどね)子守がわりにいいかもなんて考える。 かくてたいした見通しもなく入塾となる。 まあ最初のうちはいいのだ。勉強内容もたいして難しくないし(とはいっても学校よりははるかに濃い内容ですが)、ちょっとがんばればいい成績もとれる。ところが五年生の後半あたりからがくんと算数が難しくなってくる。本格的な中学受験算数に入ってくる。 ここまでくると一部の上位生を除いて、ほとんど普通の子は授業を聞いていてもわからない。N研は宿題もださないし(と、N妍に通っていた娘の友達から聞いたのですが、新規の情報では宿題あるそうです。こちら東京ですので場所によって違う?あるいはその後で変わったのかも。)、テキストは問題ばかりで問題の解き方解説がのっていないらしいのです。これでは親がテキストを見て勉強して子供に教えることもできません。 今までの中学受験とは違い全て塾で面倒見ましょうというスタンスの塾なのだから、当然と言えば当然だし、共稼ぎのハイレベルの親にとってはこの上なくありがたい塾だ。 しかし、大体はここでガンガン成績が下がり始める我が子に親はあわてる。しかしテキストをみても問題しか載っていないから、解き方もわからないし、そもそも何をやっているのかもわからない。 ここまでにすでに一年半から二年、塾代をかけているわけだからここでやめさせずらくなってくる。しかも塾主催の学校説明会の案内が配られるようにもなってくる。受験の雰囲気はいやがおうにも盛り上がる。成績は悪く、改善のしようもなく、やめるにやめさせられず泥沼のような状況で、受験に突入してしまう。 かくて一部の上位生と、お金に糸目をつけず家庭教師をやとって子供に勉強させた家庭をのぞけば、最初に思い描いた志望校とは程遠い学校にやっと合格をもらって中学受験が終わる。 あの赤いチラシはかくのごとくこわい。 本来中学受験は一部の上位生の戦いであり、普通の子たちは普通に公立中学校へと進学していた。しかし上位生だけを対象にしていたのでは人数に制限がある。ちいさなパイの取りあいだ。どんなにがんばっても塾の拡大に限度がある。 そこで 、上位生以外を対象にすることを考えついたにちがいない。従来親がはりついて手取り足取り教えていたのが中学受験だから、一部の学歴のある親の家庭以外は参加しようがなかった。しかしそれを塾で全て面倒みますとなれば一般の家庭も参加しやすい。塾産業が拡大するわけである。 一般に中学受験の流行は公立中の荒れがひどくなったせいと思われている。しかし、本当にそれだけか? 偏差値下位の学校をてこ入れし、校舎をきれいにし、制服をかわいくして、この学校に入りたいという小学生の気持をあおる。中高一貫を拡大して高校募集をやめさせる。中学から入れざるをえなくなってくる。 かくて私立に生徒が流れた分、公立の生徒は減り、国や自治体の負担分は減っていく。自分たちの意思で選んだ私立は、つまり教育費の自己負担ということだ。こうして少しづつ教育有料化の波は浸透していく。この図式を考えるとこれはN研だけの策略ではなくその後ろに誰かいそうではないか。しかも不況で中学受験の受験生数が減ったその後に、ほんの少し景気を良くしてある。そのせいで、そのあとにまた受験生数は盛り返しているのだ。 入れてみれば私立の学校は思ったほどよくない。うっかりすると小学校でいじめっ子だったやつと同じ学校なんて笑えない話もありうる。高校受験がないから六年間離れられない。 私立イコール金持ち。という信仰は今でも健在だ。しかし私立の年間授業料はだいたい70万くらい。ところが公立の小学校中学校で生徒一人当たりに使われる税金は年間100万円なのだ。このことをご存知の保護者の方はどれくらいいるだろう。さあ、どっちが金持ちでどっちが優遇されているのか。100万もかけてなぜ公立はあの体たらくなのだろうか? お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
[教育] カテゴリの最新記事
|
|