テーマ:アニメあれこれ(27188)
カテゴリ:映画★アニメ
日本の宝町というところが話の舞台なのだけれど、新宿と浅草とクーロンを混ぜたような世界観。思わずプレステ1 のゲーム『クーロンズゲート』を思い出してしまった。 親のいない二人は、学校にも行かずに暮らす十歳くらいの少年たちだ。クロとシロ。 ストーリー自体はどうにもおもしろくなくて、途中からあきてしまって、最期まで面白いと思えなかったのだけれど、たぶん、製作サイドはすごく楽しんで作ったのだろうと思う。背景の細部まで微にいり細にいって、非常に書き込まれていて、しかも、カラーが中華風のパステル調。まるで絵本のようなきれいさもある反面、暗く不気味な雰囲気もあり、なんとも、作画側のスタッフが徹底的に自分たちの世界にどっぷりとひたっているのがよくわかる。なんか、高校の文化祭見たいだなとも思ってしまったのだが。 ストーリーはこみいっているので、それなりに読み解けばそれなりに深いものはあるのだろう。 シロのことを思ってクロから、シロを引き離そうとする大人たち。シロのことを思って切り捨てるような言葉をいうクロ。けれど、いざ、二人をきりはなしてみると、シロを失ったクロはどんどんすさんでおかしくなっていく一方だし、クロと引き離したことで救われるはずのシロの心はクロとシンクロしているので、クロの心のひずみは、ストレートにシロに伝わっていく。 猫と呼ばれ、警察からも目を付けられ、悪がきであり、悪、闇のはずのクロの、正義、光の部分がシロなのであって、シロとクロ、光と闇、両方がそろって初めて人はバランスが取れるようで。 光の部分を失った人がおかしくなっていくように、闇の部分をうしなった光もまたバランスをとれずにおかしくなっていく。クロがシロを求めるのとおなじくらい、シロもまた、クロを求めていた。 人は光の部分だけでもまた生きてはいけない。正義や正しいことだけでは、バランスは狂ってしまう。自分の中の闇の部分も認めて、そのありどころを作っておかなければいけないのだろうと思う。影なしに光はありえない。 都電や、インドの象の姿をした神様の像の仕掛け時計。有名な『大中小』のお店。東南アジアのような建物。 入れたいものは何でもありの宝町の町並み。ものすごく怖くて不気味なデザインの遊園地。ほんとに何でもありの作品だ。 もしかして、原作の漫画の方ならおもしろいかも。 鉄コン筋クリート@映画生活 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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