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カテゴリ:【本】ムーミン
本のタイトルだけ見ると、何となく、縁日の屋台や花火などを想像しませんか?
ところが、違いました。今回のお話は
・火山の噴火、地震、洪水によって、ムーミン一家が引越しをする。 ・スナフキンが、大嫌いな公園番をこらしめたり、24人の子どもたちの世話をする。 ・ムーミンとスノークのおじょうさんが牢屋に入れられる。 ・悲劇のお芝居を上演する。
などと、タイトルから想像した内容とは違うお話でした。
なお、この小説の原題は「おそろしい夏まつり」とのこと。
『新装版 ムーミン谷の夏まつり』 ヤンソン 講談社文庫
【ムーミンの小説一覧】
1 ムーミン谷の彗星 (読了) 2 たのしいムーミン一家 (読了) 3 ムーミンパパの思い出 (読了) 4 ムーミン谷の夏まつり (今回読んだ本) 5 ムーミン谷の冬 (読了) 6 ムーミン谷の仲間たち (読了) 7 ムーミンパパ海へいく 8 ムーミン谷の十一月 9 小さなトロールと大きな洪水
【ミーサについて】
印象的だったキャラクターは、ミーサです。
公式サイトから紹介文を引用すると
「疑い深くて、些細なことでも大げさに受け取って大騒ぎする、ちょっとやっかいな性格の女の子。」
「自分のことを悲劇のヒロインのようにとらえています」
というキャラクター。お話の中では、
「なにもかもが、わたしにつらくあたるのよ、なにもかもが!」(p.43)
「いつでも、だれかがわたしのことをおこっているような──。」(p.90)
「どうして、なにもかも、こんなふうになるのかしら。いつも、わたしが、かなしいつまらないめにばかりあうのは、どうしてなんだろう」(p.98)
こんな具合です。
ムーミンママとの会話もぎこちなく、他の人とはケンカになり、人付き合いが上手くありません。
しかしその後、舞台で役を演じることで、ミーサに変化が訪れます。
「たいせつなのは、じぶんのしたいことを、じぶんで知ってるってことだよ」(p.119)
というスナフキンの言葉や、
「それぞれその人にぴったりしたことができるようになる」(p.227)
というムーミンママの言葉があるように、ミーサがお芝居を通して良い方向に変われてよかったです。
ただ私はミーサに注目していたので、ミーサが幸せを感じるようになって、舞台の上だけでなくその後の日常をどのような気持ちで過ごしているのか知りたいなぁと思いました。
最後に、今回のお話にはスニフが出てきませんでした。 主要キャラクターだと思っていたのですが、どこへ行ったのでしょうか。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2021.08.06 00:00:05
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