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パワースポット@神の島「Okinawa」

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2021.12.03
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カテゴリ:宜野湾市

(嘉数高台公園)

沖縄本島中部の宜野湾市「嘉数(かかず)」に「嘉数高台公園」があります。「嘉数」は沖縄の方言で「カカジ」と呼ばれ、比屋良川と牧港川に挟まれた琉球石灰岩の地域です。沖縄戦において名高い激戦地となり、今なお戦争の爪痕が数多く残っています。「嘉数高台公園」一帯は戦後は焼け野原でしたが、現在は自然豊かな森林が回復し、公園内にはヒカンザクラが植えられて市内でも有数の桜の名所となっています。


(ウィーヌヤマ/上之山)

(スズナリノ御嶽)

(スズナリノ御嶽の祠内部)

「ウィーヌヤマ(上之山)」は「嘉数集落」で最も重要な聖地とされ「琉球国由来記(1713年)」には「スズナリノ御嶽」と記され、歌謡集の「おもろそうし」には「かかずもりぐすく/ねたてもりぐすく」とあります。昔は石畳が敷かれた集落でしたが「首里城」を築造するにあたり、住民はその石を一つ一つ担いで首里に献上したと伝わります。この祠は琉球王府が認めた御嶽で集落の発祥に深く関わっており、祠内部には3体の霊石が祀られています。


(トーチカ/北側と北西側の銃眼)

(トーチカ/南西側の出入口)

(トーチカ/内部)

「ウィーヌヤマ(上之山)」の頂上に沖縄戦の際に造られた「トーチカ」があります。鉄筋コンクリート製の防御陣地で高さが最大1m、内部は2m四方で大人が3名ほど入れる広さです。比屋良川向けの北側と北西側に向けて敵を射撃する銃眼が2箇所あり、そこから小銃や機関銃を構えて米軍を攻撃しました。「トーチカ」には弾痕が無数にあり、鉄筋が剥き出しになるほど破壊されており激しい戦闘を物語っています。南西部の小さな開口部は日本兵が出入りする為に開けられています。


(嘉数護獅子)

(嘉数護獅子の石碑)

(嘉数護獅子)

「嘉数高台公園」の北西側には2体の「嘉数護獅子(村獅子)」があり「ヒーゲーシ(火伏)」と呼ばれる厄払いの役割を持つ守り神です。大型の石獅子には『いがる肝合ち したてたる獅子や 世の果て迄ん 護って給り 区民一同』と刻まれた石碑が建立されています。更に小型の石獅子の台座には『戦場に成たる 嘉数高台や 形や失しなてん 砂汰や残くち 襌應』と記されています。


(陣地壕)

(陣地壕の内部)

「嘉数高台公園」の丘稜中腹に「陣地壕」の入口が残っています。「嘉数」に駐屯した日本軍は嘉数高地を中心とした周辺地域に幾つもの「陣地壕」を築きました。兵士だけでなく「嘉数」や周辺集落からも老人や女性を含む多くの人々が朝から夕方まで毎日「陣地壕」の構築に駆り出されました。壕は石灰岩を掘り込んでコの字型に構築され、側壁には落盤防止用の坑木の跡も確認されています。


(トゥン・ジトゥーヒヌカン/殿・地頭火ヌ神)

「嘉数高台公園」の西側に隣接して「嘉数トゥンヌヤマ遺跡」があります。この遺跡にある「トゥン(殿)」は古くは「ウマチー(豊作祈願)」などでノロや村人が祭祀を行う聖地で、かつては「トゥンヌヤマ」と呼ばれる小高い丘となっていました。「ジトゥーヒヌカン(地頭火ヌ神)」は「トゥン(殿)」にあり、琉球王府時代の地方役人である「地頭」と結びついた火ヌ神を「地頭火ヌ神」と呼びます。祠内部には神が宿る3つの霊石が祀られています。


(ミーガー/新泉)

(ミーガー/新泉)

(カンカー石)

「殿(トゥン)」の南側に「ミーガー(新泉)」と呼ばれる井戸があります。崖の麓にある洞窟の中を流れる湧泉で、水道が整備される前まで集落の生活用水として利用されていました。「ミーガー(新泉)」の西側の道路脇には「カンカー石」が祀られています。旧暦8月10日に集落の行事である「カンカー」と呼ばれる厄払いの祭祀が行われていました。牛一頭を屠殺(とさつ)して「カンカー石」にお供えし、残りは集落の各家庭に分けられていました。現在は祠内にウコール(香炉)が祀られる拝所になっています。


(アシンニ)

(トーバルヌヤマ/桃原ヌ山)

「カンカー石」から西側に進むと「アシンニ」と呼ばれる場所があります。かつて、急な坂道を登った後に休憩所として利用されいた地点で、現在は三叉路となっています。「アシンニ」から南側に延びる一本道は「ウマイー」と呼ばれる、馬の美しい走り方を競う琉球競馬が行われた直線の道でした。「ウマイー」終点地の東側に「トーバルヌヤマ(桃原ヌ山)」と呼ばれる拝所があり、航海安全の神様が祀られています。祠内には霊石とウコール(香炉)」が設置されています。


(嘉数高台公園のガジュマル)

16世紀から17世紀にかけて琉球王府が編纂した沖縄最古の古謡集である全22巻の「おもろそうし」に「嘉数のおもろさうし」が謳われています。

『一 かゝずもりぐすく
   ねたてもりぐすく
   なよくらてづて
   あまやかせ
 又 けおのよかるひに
   けおのきやかるひに
 又 あらがみはてづて
   おりなぐはてづて』

(村の最初から崇めた嘉数の杜グスクに
嘉数の神女ナヨクラが祈って神を喜ばせよ
今日の佳き日に
神女ナヨクラが祈って神を喜ばせよ
神女はオリナクの神に祈って
神女ナヨクラが祈って神を喜ばせよ)







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最終更新日  2022.03.06 22:51:07
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