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カテゴリ:旅行
北京へのフライトはANAのB787だった。 いろいろ問題はあったけど、以前2回ほど乗って結構気に入っていた。 なぜか。 乗り心地がよいのだ。特に揺れにくい構造になっているらしい。 私は落ちる系のジェットコースターが大嫌いである。 だから本当は飛行機も嫌いである。 最初は乗る度に緊張して心臓バクバクだった。今は単に慣れただけ。 たまーに、飛行機が乱気流に巻き込まれ、けが人が出たという 話を聞くと、まったくもって恐ろしいと思うのだ。 だってシートベルトしてないとはいえ、機内の天井にぶつかっちゃうんだぜ? どんだけ急降下してるんだ、恐るべし乱気流! しかし幸運なことに今まで何十回と飛行機に乗っても、 そんな急降下な目にはあったことがない。多少揺れが大きいことは あっても、「グイーーーン」と落ちていく経験はなかった。 しかし心のなかには常に乱気流で落ちるかも!?という思いがある。 「落ちる」といっても本当に飛行機が墜落するわけではないと、 頭では分かっているのだが、感情はまた別なのだよ。 で、今回のフライトである。 離陸して日本の梅雨空の中を飛んでいくが全く問題ない。 分厚い雲の中も、比較的安定した飛行だ。 さすがB787だぜ。梅雨の雲くらいは余裕なんだな。 隣が空席だったので、思い切り姿勢を崩して前から見たかった 映画「ストロベリーナイト」を見て過ごした。 そして映画を見終わり、中国の大連あたりに来た時だろうか。 シートベルトのサインが付いて、揺れが大きくなってきた。 サインが付くことはフライト中に良くあることだが、たいていは それほど揺れずに収まってしまう。そのくらいなら怖くない。 しかーし、この時はだんだんと揺れがヘビーになってきた。 横揺れはまだ良いのだが、時々フワーっと落ちるような感覚が ミックスされてくる。まずいぞ、今度こそ本当の乱気流に遭遇か。 誰だよぉー。B787は揺れないって言ったのは。 普通以上に揺れてんじゃん! そして機体の揺れが最高潮に達してきた。 もうダメ。 それまでは「揺れてない揺れてない。気のせい。俺は大丈夫だ(何が)」 と自分に言い聞かせていたが、限界値を超えましたです、ハイ。 「ジーザスクライスト!!!助けてぇ~」 あ、違う自分はクリスチャンじゃない。日本風に言わなきゃダメだ。 「神様仏様、お願いします!!!」 あ、中国上空だからそれもダメか。いやいや仏様は共通か? ガガガ、フワ~、ガガガ! ついに言葉を忘れ、座席の肘置きにしがみつく。 ANA客室乗務員のアナウンスも入る。 「機体が大きく揺れておりますが、飛行には全く問題ございません」 分かってんだよ落ちないのは。 でも怖いもんは怖いんだよぉー。もう降りたい降ろしてくれ。 飛行機キライ、ビバ地上! 永遠に長く感じた時間であった。 結局、人が天井にぶつかるほどの急降下はなかった。 それでも恐怖を味わった。 冷や汗でびっしょり、気疲れでぐったり。 北京に到着したときは、憔悴しきってフラフラだったよ。 「俺は生きて地上に降り立ったぞ、がんばったぞ~」 ちょうど降りた所で、別の座席に座っていた同僚に会った。 「めちゃくちゃ揺れましたよね!」と言うと彼はなんと 「そおかな~?たいしたことなかったけどなぁ~♪」 と言い放ちやがりました。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2013.06.28 08:12:12
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