乗鞍 2012
●レースまで1時半まで弱虫ペダルよんで、さすがに寝ようと布団へ入るが、まぁ寝たのか分からないまま、4時。ペンションさんに焼いてもらったパンに4種のジャムを塗って食す。いつもより大きいパンなので3つにする予定が、気付けば5つ食べていた模様 ^^;)5時過ぎに、場所獲りをやりに観光センターへ。おや、さすがに2,3人しか置いてない。(今年から導入されたネットタイム方式のため?)まぁとりあえず、前から3,4列目くらいに置いておく。戻って、恒例のトイレタイム。パンとジャムしか食べてないのに、、何故に下す!?なので、水分補給はいつもよりしっかりと。少し出発が遅れて、6時15分頃に観光センター到着。ペンションからの約4kmはアップをやってみるが、、うーん、シッティングの脚はまだ重い!ダンシングはそこそこ軽い。できるだけダンシングを入れて行くことに。そう言えば、10%坂の途中でモリさんに追いついたが、「アップにしてもちょいとペースが遅いのでは?」、とは感じた。荷物預けて、皆としゃべっているとすぐに移動の時間。順位付けがネットタイム方式ということで、有力選手で敢えて後ろから出るヒトがいないか見てみるが、ほぼ前から5,6列までには居た様子。ウザワとしゃべっていると、カウントダウンが始まる。3分、1分、30秒、、、5*分後には、どんなもんだろうと、結果が出ている。全力を出し尽くすのみ。●レース1)第1CPまでペダルをルックに変えたのでクリートキャッチが少し心配だったが、、すぐ前のADON代表がちょっともたついてくれたのでw、自分も落ち着いてキャッチ。ちょっと遅れたので、前から30番手くらいかな。先頭は見慣れないジャージが飛び出しているが、集団は坦々と走っていたので落ち着いて、前へ移動する。最初のヘアピンで20番くらい。引き続き、少しずつ前へ出て行くが、善五郎滝前の複合コーナーあたりで、、なんと乾さんが3mほど飛び出し、後ろが見合っているためか、えらい勢いで差が開いて行く。先頭付近に居た高岡さんが、「あんなペース持つのか?」と言ってるのを聞いて、、、ラインを変えて追ってみる。2009の竹谷さんとの逃げの再現を願うが、、さすがに皆追って来た。というか、乾さんに追いついた時点で脚パンで先頭交代が出来ない。。乾さんも息づかいは激しくてペースを落とすが、自分含め前へ出る選手も少なく、ほぼ乾さん先頭固定。休暇村〜東大ヒュッテは、数人の選手で回していたかな。後ろに着いていると、脚が回復してくるので、過去の記憶とアドレナリンの影響か、、先頭でガンガン行きたくなって来るが、、ぐっと我慢。++++++++++++++++今回は色んな展開を想定して勝つためのシナリオを考えていたが、、やはり、モリさん、乾さんのチカラが抜けていると思っていたので、二人になんとしても食らいついて、最後はスプリントで差す、、ってのが最有力案。当然、スプリント勝負に持ち込むなら、自分よりスプリントが強そうな選手を連れて行くのはNG。藤田さんとか、田崎さんとか。。特に、田崎さんはMt.富士?でモリさんを下してるし、E1栂池も獲ってたはず。もちろん、自分の脚が調子いいと確信できれば、、独走へ持ち込むべく動いてみたいが。。++++++++++++++++東大ヒュッテを越えて、いくつかコーナーを過ぎたところで、、なんとなく高岡さんが飛び出し気味。おっと、これは全く想定外だけど、、、追う選手が居なければまぁ大丈夫かな、、と静観の構え。( 高岡さん、、)皆の思惑も一致したのか、高岡さんの一人逃げがなんと第一CPまで続く。集団は5人くらいで回していたか。差は最大で30mくらい?そうそう、これまでと決定的に異なる点としては、、曳き倒し系のモリさんとヤベさんがほとんど前へ出てこないこと!ちょっと待って下さいよっと。もちろん単純にキツいという可能性もあるけど、この時点では、後半勝負に備えて脚を温存していると読んだ。(呼吸が静かだったのもある)第一CPではいつも通り、アクエリを貰って、3口ほど飲む。2)第二CPまでゴムマットを越えたあたりで、ADONの選手(ケンタロウ?)やSUBARUの選手が加速しつつ先頭へ出てくる。この動きで高岡さんを吸収。次のヘアピンからゲレンデ区間は路面が荒れており、勾配もキツい。先頭のペースが緩んだので自然と前へ出て、少し長めに曳く。奥のヘアピンは急勾配だが、まだ大きな動きはなかったかな。ただ、この辺りから、乾さんが前へ出ることがさらに多くなり、ほぼ先頭固定だったか。滝が続く、平坦区間を終えて、、いつもなら楽しくなってくる5連ヘアピンへ。しかし、なぜか、ここから旧コンクリ坂までの記憶がスコーんと飛んでいる。多分、大きな動きがなかったんだろう。(あ、中間点で後ろを振り返って集団を確認したら、30人近く居そうでガクッとなったか。ほとんど曳いてないのにw)そして、続く旧コンクリ坂〜冷泉小屋〜位ガ原はコース中で最大の勝負ポイント。誰かが仕掛けてきたらそれに乗るし、そうでなくても、ある程度のペースは維持して人数を減らさねば。2番手で旧コンクリ坂へ。すると、、先頭に居た乾さんがそのまま強烈なアタック!!20%近くあるであろうコーナーのインのインを、這うようなダンシングで突っ込んで行く。乾さんってこんな走り方だったか??、頭が混乱状態に陥る。。ただはっきりしてるのは、勝つ為にはこれはもう追うしかない。自分がダンシングで行ったか、シッティングで行ったかよく覚えていないけど、とにかく差を詰めるために全力走行。キツすぎて辞めてしまいたい衝動に駆られて仕方がないが、、とにかく耐えるのみ。前が緩むのが先か、自分が折れるのが先か。すると、最初の2,3コーナーは一時10mくらいまで離されてしまうが、、勾配が緩むと差が少し縮む!そういうことか。緩斜面では僅かだが、こちらの方が速い。少し光が差したゾ。自分を取り戻し、少し落ち着いて走って、冷泉小屋の先の平坦あたりで追いついたかな。ただ、乾さんも何度も、というか以降の全てのコーナーでアタック的にペースを上げるので、平坦で追いつくとは言え、脚への負担は大きいし、何よりも実はアベレージで見るとペースは上がっていない。。。ヘアピンでは時折後ろから変速の音も聞こえるし。。うーん、乾さんに「回して行きましょう」と声を掛けようか迷ったが、乾さんとしては何が何でもコチラを切りたいはずなんで同調してくれないだろう。(心情的にも、ここに来て、回して行きましょうはナイか。。)位ガ原前あたりになると、平坦は自分が曳く割合が増えてくる。コチラとしては、後ろに居るであろう、藤田さんや田崎さん、ヤベさんにはなんとしても追いつかれたくない。3)ラスト残り5km。位ガ原では補給は受け取らず。直線区間を過ぎた最初のキツい複合コーナーで、、またもや乾さんが後ろから強烈なアタック!落ち着いて緩斜面で追いついたら、、すかさず次の複合コーナーで。。。7号コーナーまでのコーナーは勾配が急で、その全てでアタック的なペースアップが掛かる。ここも「耐」の一文字。6号コーナー辺りは斜度が緩く前へ出ようとするが、乾さんも下がらず、しばらく並走していたような。。そして視界が開ける残り2km前の最終ヘアピンで後ろを振り返ると、、、なんとオレンジ色のジャージがすぐそこまで来ており、しかもその向こうにも、ヤベさん&モリさんの姿が。。オーマイガ。やっちまった。ここでペースを自分から上げるのはゴール勝負を考えるとNG。>>ほどなくして、田崎さんに追いつかれる。 あぁ。でも、ここで牽制してさらに緩めてしまうと、田崎さんの回復を助けることになるし、ヤベさん&モリさんコンビにまで追いつかれてしまう。。 乾さんはここに来て少し苦しそう。ここはひとまず、自分で曳こう。大雪渓あたりで武居さんの姿を見つけるが、、応じる余裕がまったくない。大雪渓からゴールまで数カ所ある急勾配で仕掛けるか、、しかし脚の状態からゴールまで逃げ切れるイメージが浮かばない。。消去法的に、、ゴール前の勝負を覚悟する。そうだ、上りのスプリントは確か56練でもそこそこ通用したぞ?!掛け始めたら絶対に最後までチカラを抜かない。絶対に。幸いにもゴール手前500mから250mほどはは勾配が急で前を曳くデメリットは小さい。後ろを休ませないためにも、キツ目に曳く。田崎さんがどこで仕掛けてくるか、、すると、、勾配が緩くなる残り250m地点あたりで、アタック!瞬間的にダンシングで反応し、張り付く。ここで田崎さん先行で、すぐ後ろに自分が着くカタチ。残り200m、まだだ。残り100m、まだ。残り50m、、ここだ!ほぼ同時に掛け始めたような気がする。並ぶ。少しずつ前へ。腰を下ろして、全力で回す。脚が熱く燃えるようだが、チカラは抜かない。最後のコーナーは中央がコーンで仕切られており、飛び込んでしまえばもう抜かれることはない。気付けば、ゴールしていた。ポーズもない。やったゾ。駐車場までの道を流す。前に誰も居ない。たまらない瞬間をまた、味わえた。逃げだしたくような日々をなんとかやり過ごして、自分とってまさかの乗鞍でのゴールスプリント。なんとも言えない幸運の連続で、辿り付けた気がする。もう一回やれと言われても、絶対無理でしょう。。。--2012 乗鞍-- チャンピオンクラス優勝タイム 56分16秒ありがとうございました。※機材やら、試合後のライバル勢の本音話しはまた後日。