「フランケンシュタイン対地底怪獣」 【監督 本多猪四郎。1965年】
日米合作映画で、フランケンシュタインの造形の権利を使っての特撮映画。 終戦間際にドイツから運び込まれた不死の生命体の心臓。それが少年の姿になって現れる。 コミュニケーションはできないが、深く関わることになる女性(水野久美)とは心を通わせる。研究対象としてしか見ない者もいれば、フランケンシュタインを保護しようとする者もいる。 大人の描き方が画一的でなく、それぞれの考えがあるのだが、フランケンシュタインと敵対はしない。 高島忠夫の役は非情な面もあるのだが、高島忠夫が演じると暗くならないのがいい。 フランケンシュタインが福江不明になるのと同時期に怪事件が続いて起こり、フランケンシュタインの仕業ではないかと疑われる。しかし、その潔白を信じる者もいる。このあたりの話がよくできている。 最後は悲劇的でもあり、続編ができそうでもある。なかなかの佳作である。 本多猪四郎って、短期間でずいぶんたくさんの映画を撮っているなあ。すごい。