★★★☆☆「マンガ孫子・韓非子の思想」蔡 志忠
■ 本日の一冊紹介 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━マンガ孫子・韓非子の思想価格:720円(税込、送料別)蔡 志忠 、講談社【私の評価】★★★☆☆■ 私の読書感想 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━先日、常務取締役と飲む機会がありました。その席で「俺は韓非子の思想を参考にしている」と言うのを耳に入れたのでさっそく読んで見ました。「きれい事」的な考え方ではないところが、経営層には好かれるのでしょうか?性悪説に基づいた考え方で「信賞必罰」を徹底した人間管理というか人間操縦といった考え方のように感じました。だからこそ、現代の世に通用するのかもしれません。情に流されない冷静沈着な考え方です。常務は今後もアメとムチを上手に使っていくのでしょう。また、孫子についても全く知らなかったのですが、そういえば孫子の兵法に関するビジネス書がたくさんありますね。こちらは部長席に数冊あるのを見たことがあります。私ももっと、勉強してみたいと思います。本の評価は★3つとしました。素敵な本をありがとうございました。●この本で私が”グッ”と共感したところは次のとおりです。戦を長引かせることの害をわきまえて短期決戦に出る。国の安全はこうした勝の手に握られているのだ。(p54)将軍が犯しやすい五つの危険一、無鉄砲なだけではむざむざ殺されてしまう。二、びくびく戦えば、捕虜になるだけだ。三、焦って、腹を立ててばかりいると、敵に馬鹿にされる。四、プライドが高いと、相手の中傷に耐えられない。五、思いやりがあると、敵につけこまれる。(p108~)六種の敗因(将の過失による人災)「走」兵力を集中できず、戦うような場合。「弛」指揮官の能力が劣る場合。「陥」指揮官は優秀なのに兵士が弱い場合。「崩」士官が自信満々で勝手な行動をとり、将がこれを抑えられない。「乱」将の統制がゆるく、兵士に規律がない。「北」将の敵に対する認識が甘く、弱兵で強兵に立ち向かう。(p123~)医者が病人の膿や血を吸い出すのは、思いやりの心からではなく、自分の利益のためにそうするのだ。(p167)大切なのは実際的な効果である。いかに海水が多かろうと、近くの火事は消せないし(p185)利を追う者は、自分の利益ばかりにとらわれて争い続ける。物事を大局的に見れば、真の利害関係が見て取れるはずだ(p189)「恩賞は手厚く、刑罰は重く」―これを徹底すれば、人々を効果的に指揮することができる。(p203)ちっぽけな利益のために本文をおろそかにしてはいけない。他人を頼るより、自分を頼れ。人をあてにするよりは、自分に求めよ。(p233)●この本の目次をご紹介!孫子の思想(始計篇作戦篇謀攻篇兵勢篇九地篇 ほか)韓非子の思想(爪と牙勝利への道千尋の谷方術明聡独断 ほか)■ 本日の一冊紹介 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━マンガ孫子・韓非子の思想価格:720円(税込、送料別)蔡 志忠 、講談社【私の評価】★★★☆☆《著者紹介》【蔡志忠】1948年、台湾に生まれる。テレビ美術等を担当したのち、新聞・雑誌に漫画を描きはじめる。特に『老子』『荘子』『論語』『史記』など、中国古典を漫画化した作品はいずれもベストセラーとなり、世界各国で翻訳されている。1985年に全国10大傑出青年に選ばれたほか、対台湾教育功奨、世界新聞伝播奨などの賞を受賞している。 【野末陳平】1932年、静岡県に生まれる。早稲田大学東洋哲学科を卒業。著書には『50代からの夫と妻の生き方計画』(講談社)、『四字熟語366日』『間違いやすい2字3字の漢字3000』『実例実用四字熟語800』(以上、講談社+α文庫)などがある。【和田武司】1933年、東京都に生まれる。東京都立大学卒業。拓殖大学外国語学部教授。著訳書に『陶淵明全集』上・下(岩波文庫・共訳)、『楽しむ4字熟語』(岩波書店・共著)、『マンガ老荘の思想』『マンガ孔子の思想』『マンガ 孫子・韓非子の思想』(以上、講談社+α文庫)などがある。■ 関連書籍 ■a. 「松翁論語」 松下 幸之助 江口 克彦 http://plaza.rakuten.co.jp/ibook/diary/201008190000/ 【私の評価】★★★★★b. 「龍馬の夢―幕末動乱の闇をひらく」 小西 聖一 http://plaza.rakuten.co.jp/ibook/diary/201007160000/ 【私の評価】★☆☆☆☆c. 「君の行く道は無限に開かれている―21世紀の若者たちへ いま、 松下幸之助精神に学ぶ」 財界研究所 http://plaza.rakuten.co.jp/ibook/diary/201010180000/ 【私の評価】★★★☆☆━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━<本の格付け基準> ★★★★★(絶対お薦めです!家宝となるでしょう) ★★★★☆(買いましょう。素晴らしい本です) ★★★☆☆(社会人として読むべき一冊です) ★★☆☆☆(時間とお金に余裕があればぜひ) ★☆☆☆☆(人によっては価値を見い出すかも) ☆☆☆☆☆(こういうお勧めできない本は掲載しません)━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━■ 編 集 後 記 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━本日健康診断です。人生初のバリウムを経験します…何だか歳とったなぁ。と思いつつもこれからも健康第一で過ごしたいですね。何をやるにも身体あってのことですから。今回も最後まで読んでいただいてありがとうございました。