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2007年09月06日
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9月6日 マザー・テレサ日々の言葉

あるお金持ちが私のところへ来て
家とか車とか
彼の生活の中の何かを
差し上げたいと言いました
私はこう勧めました
「あなたがお店で新しいスーツとか
何か衣類を買う時
いちばんいいものを買う代わりに
少し安いのを買うようにして
その残ったお金で
だれかに何かを買って差し上げたらどうでしょうね
貧しい人たちになら
もっといいですけれどもね」
私がこう言い終わるや否や
彼はほんとうに驚いた様子で
こう叫びました
「ええ?それでいんですかマザー?
今までそんなふうに思ったことはなかった」
彼が立ち去る時
他の人の役に立つことを考えて
彼は本当に幸せそうで
喜びに満ちあふれていました


「二宮翁夜話」巻の3

【3】ある人が尊徳先生に問うた。
「推譲の論が、まだ了解することができません。
1石の身代の者が5斗で暮らし、5斗を譲り、10石の者が5石で暮し、5石を譲るというのは、行うことが難かしいようですが、どうでしょう。」
尊徳先生はおっしゃった。
譲というのは人道である。 今日の物を明日に譲り、今年の物を来年に譲るという道を勤めないのは、人であって人でない
、10銭取って10銭使い、20銭取って20銭遣い、宵ごしの銭を持たないというのは、鳥や獣の道であって、人の道ではない。
鳥や獣には今日の物を明日に譲り、今年の物を来年に譲るという道はない。
人はそうではない、
今日の物を明日に譲り、今年の物を来年に譲り、その上子孫に譲り、他に譲るの道がある
雇人と成って給金を取って、その半ばを使ってその半ばを将来のために譲って、
あるいは田畑を買い、家を立て、蔵を立てるのは、子孫へ譲るのである。
これは世間で知らず知らずのうちに人々が行っているところで、すなわち譲道である。
そうであれば1石の者が5斗譲るのもできがたいことではなかろう。
なぜならば自分のための譲りであるからである。
この譲りは教えがなくても行いやすい。
これより上の譲りは、教えによらなければ行いがたい。
これより上の譲りとは何か、
親戚・朋友のために譲るのである、郷里のために譲るのである、
なお、行いがたいのは、国家のために譲るのである。
この譲りも結局のところ自分の富貴を維持するためであるけれども、眼の前で他に譲るために難しいのである。
家産のある者は勤めて、家法を定め、推譲を行うがよい。


ある人が問うた。
「譲は富者の道です。
1000石の村に戸数が100戸あったとして、1戸10石です。
この貧でなく富でもない家であれば、譲らなくともその分であるとし、11石であれば富者の分に入るために、10石5斗を分度と定め、5斗を譲り、20石の者は同く5石を譲り、30十石の者は10石を譲る事と定めればどうでしょうか。」

尊徳先生はおっしゃった。
「それでもよい。しかし譲りの道は人道である。 
人と生れた者は譲りの道がなくてはならない
のは、論を待たないといっても、人により家により、老幼が多いところもあり、病人があるものもあり、厄介があるものもあるから、毎戸法を立てて、厳に行えといっても、行われるものでもなかろう。
ただ富有者によく教え、有志の者でよく勧めて行わせるがよい。
そしてこの道を勤める者は、富貴・栄誉はこれに帰し、
この道を勤めない者は、富貴・栄誉は皆これを去る、
少し行えば少し帰り、大きく行えば大きく帰る、
私が言うところは決して違わない。

世の富有者によく教えたいのはこの譲道である。
ひとり富者だけではなく、また金穀だけでなく、道も譲らなければならない、畔(あぜ)も譲らなければならない、言葉も譲らなければならない、功績も譲らなければならない、
君たちよ、よく勤めなさい。


【4】尊徳先生はおっしゃった。
「世の人は富と名誉を求めて止まる事を知らないというのが、凡俗の通病である。
それだから、永く富と名誉をたもつことができないのだ。
(略)
先祖のお蔭で100石200石持っているのは、有り難い事ではないか。
そうであるのに止まるところを知らないで、際限なく田畑を買い集める事を願うのは、大変あさましい。
たとえば山の頂上に登って、なお登ろうと欲するようなものだ。
自分が絶頂に在って、なお下を見ないで、ただ上だけを見るのは、危い。
絶頂にあって下を見る時は、皆眼下である。
眼下の者は、憐むべく恵むべき道理がおのずからあるのだ。
そのような天命の有る富者がなお自分だけ有利であることを欲するならば、下の者はどうして貪欲にならないことがあろうか。
もし上下互いに利を争そうならば、奪いとらなければ満足しないことは必然である。
これが禍の起るべき原因である。






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最終更新日  2007年09月06日 06時43分13秒
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