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カテゴリ:報徳記&二宮翁夜話
二宮先生語録【2】
《訳》ひとり山野に生じて、左右に人が無いと仮定してみよ。すると腹が減れば食べ、のどが渇けば飲み、疲れては眠り、さめては起き、巣や穴に住んで一身を養うだけで、他に求めることはない。これが自然である。しかし今日得る所を明日に譲り、今月得る所を次の月に譲り、今年得るところを次の年にのこす。これが人道である。これが人道じゃ。天照大御神は推譲をもって人道を立てた。故にぼうぼうとした芦原が富み豊かな国となったのじゃ。その後に儒教や仏教も政治教化を補い助けた。ところがその学問がはびこって天祖の開国の道を埋め滅ぼすに至った。たとえば落ち葉が積んで山の道を滅するようなものじゃ。ああ、天祖の道はほとんど滅して、世に現れないことたるや久しい。私はその落ち葉を開いて、天祖開国の足跡を観察し、荒地を開墾し廃れた国を興す方法を設けた。いやしくも私の方法に頼るならば、その荒廃をあげることも難しいことではない。 1 葦原とは、「葦の生い茂っている原」のことで、日本国のことを豊芦原(とよあしはら)瑞穂(みずほ)の国、稲が豊かに実り、栄える国と美称する。 2 ふる道につもる木の葉をかきわけて天照神(あまてるかみ)のあしあとを見ん(尊徳の道歌) 3『報徳秘稿』七〇〇「野原に一人生じて左右人なき時は、飢えて食し、渇して呑み、疲れて寝、覚めて起き、穴に入って雨露を凌ぐの外求む所なし。是則ち天道自然にして今の畜道なり。始めて人心発りて、明日の為に今日の残りを貯えて、一日を稼ぎ出して二日に譲る。是を人道と云う。天照大神己を譲りて恕し玉う御恵みによって、かくの如き豊芦原を安国となし給いしなり。仍(よっ)て異国外国より儒仏の道渡りて天祖の丹誠を忘却す。儒仏、元譬えば木の葉の落ち積り、道を埋めし如く、天祖の道を埋めたる也。今人も各先祖の丹誠を忘れ、驕奢花美に流れ、遊芸に戯れ、家業に怠り、終に困窮に陥る。各先祖の歩行てかくの如く安楽自在になりたる本道を勤なば、艱難に陥入を免れるべし。国荒蕪しなば、天祖の丹精を尋ね捜して天命自然に基なば、廃国は興起すべし。かくの如く開けしとて、其の始め異国より金子の来るにもなくして成就したる也。古道の歌。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2018年04月21日 21時29分13秒
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