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カテゴリ:報徳記&二宮翁夜話
「人生の王道」稲盛和夫 より
どんなことでも、まず強く「思う」ことからすべてが始まるのです。 「そうありたい」 「こうなりたい」 という目標を高く掲げて強く思う。 それも潜在意識に浸透するほど強く持続した願望でなければなりません。 寝ても覚めても途切れることのないくらい、強いものであって、はじめて、実践の場で生かすことができるのです。 鹿児島に古くから伝わる「島津いろは歌」という47首の歌があります。 次のような一節から始まります。 いにしへの 道を聞きても 唱へても わが行ひに せずば甲斐なし 「先人の教えを聞き、その言葉を暗誦しても、それを実践することができなければ意味がないんだよ」 ☆2017年06月13日 いにしへの道を聞ても学んでも 身の行ひにせずば益なし 鈴木藤三郎は『報徳実業論』(『斯民』明治39年4月26日)の最後を 「いにしへの道を聞ても学んでも 身の行ひにせずば益なし」という道歌を詠んでいる。 ながい間、藤三郎の自作とばかり思っていたのだが、 日新公いろは歌に本歌があると知った。 日新(じっしん)公とは、戦国時代の伊作島津家(現在の日置市吹上地域の一部)の10代当主・島津忠良(1492~1568年)のことである。 い いにしへの道を聞きても唱へても わが行に せずばかひなし ろ 楼の上もはにふの小屋も住む人の 心にこそは 高きいやしき は はかなくも明日の命を頼むかな 今日も今日と 学びをばせで ☆2009年10月25日 鈴木藤三郎報徳日めくり(発行 「報徳記を読む会」) 25日 いにしえの道を聞ても学んでも 身の行ひにせずば益なし 予かって欧米を漫遊し、かの国実業界における幾多の成功者を訪問し親しくその事業を観察したるとき、彼らが成功の要はことごとく推譲にあることを発見せり。彼に報徳の教えあるを聞かざれども、そのとる所の方針は、自然斯道(しどう)の肯綮(こうけい:物事の急所)にあたれり。故に欧米諸国の実業が、大なる発展をなせる所以のもの号も毫(ごう)もあやしむに足らざるなり。譲って今本邦の情況を見るに、日露戦勝の結果、東洋の平和は克復せられたりといえども、産業界の戦争に至りては将来一日も已む時なかるべし。されば本邦は、今後世界各国と競うて非常なる奮闘をなさざるべからず。これけだし人道本来の目的を達せんとする人類社会自然の趨勢なればなり。 然り而して、今我が国の地理地勢を按じて、その天恵のいかんを察するに、位置は極東に在りて、地形は南北に長く、気候は温帯に属し、国土は四囲環海にして、良港良湾に富み、かつ人民の繁殖は極めて、盛んなり。故に農業林業産業に適するは、いうまでもなく、鉱物の利源またあえて少なしとせず、もしそれ製造工業に至りては、石灰の産出豊富なると、水力の便とはあいまちて、斯業経営に多大の便宜あり、また商業に至りては、僅かに一葦帯水を隔てゝ、彼岸に清、韓、満州の大陸あり、これすなわちその天恵の厚くして富源の大なる、本邦のごときは世界いまだかってその比を見ざる所なり。然るに我が国がこの天恵の大をもってして、今なお致富の域に達せざるものは何ぞや。けだし治者の富国策その富を得ざるによるべしといえども、しかも従来本邦の実業なるもの事業を経営するに当り、一定の方針を確立して牢固たる確信あるもの少なく、小成に安んじて、大成を期するもの乏しく、あるいは敗れあるいは興り、その状あたかも計画なくして大戦に臨むがごとく、これ本邦の生産業が今日に至るまで大なる発展をなさざる所以なり。かくのごとくんば、たとい多大の天恵ありといえども、将来における本邦実業の世界的発達を望むは、木によりて魚をもとむるがごとし。 故に方今、我が国民にしていやしくも実業に従事するもの、よろしく目を大局に注ぎ、遺憾なく平和の戦闘準備を整え、この大敵に当りて必勝を制するの覚悟なかるべからず、これにおいてか実業の経営者たるものはその個人たると会社たるとを論ぜず、報徳の道を修養しよく本主体用の主旨を悟了しその精神を応用し満身の力を事業に集中して正々堂々この強大なる競争に当らざるべからず。 およそ天下の事かくのごとくにして成らざるもの一としてあることなし。いわんや天恵の厚き我が国においておや。すなわちその結果小にしては、自家の繁栄、大にしては国力の増進、延(ひ)いて人類社会の幸福を進め、未来における全世界をして、財貨充満して泉のごとくならしめん。果して然らば人類何を苦んで利欲のため訴訟争闘を事とするの必要あらんや。例えば、水は人生一日も欠くべからざる物なれども、地球上至るところ、容易にこれを得るにより誰人もこれを得て徳とするもの、またこれを与えて恩とするもの無きがごとし。財貨もまた然り。この時に至り人類社会はいわゆる天国または極楽浄土、ないし黄金世界の理想的境域に達せしめ、もって人道本来の目的を円満に発展成就せしむること、あえて望みがたきにあらざるべし。時勢に感じていささか蕪言(乱雑で整っていない言葉)を陳し、大方識者の叱正を乞うとしか云う。 いにしえの道を聞ても学んでも 身の行ひにせずば益なし お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2018年05月31日 06時00分51秒
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