二宮先生語録巻の3 【184】その２

2018年06月17日

二宮先生語録巻の3 【184】その２

二宮先生語録巻の3 【184】その２

士(し)、商(しょう)を兼(か)ね、農(のう)、士(し)を学(まな)び、治(ち)工(こう)木(もく)工(こう)を兼(か)ね、米(べい)商(しょう)酒(しゅ)商(しょう)を学(まな)び、菽(とう)腐(ふ)家(や)（とうふ屋）褐(かつ)腐(ぷ)家(や)（こんにゃく屋）を兼(か)ぬ。是(こ)れ皆(みな)己(おのれ)を恭(うやうやし)うし正(ただし)く南(なん)面(めん)するに非(あらざ)るなり。伝(でん)に曰(いわ)く。君(くん)子(し)其(そ)の位(くらい)に素(そ)して行(おこな)う。其(そ)の外(ほか)を願(ねが)わず。患(かん)難(なん)に素(そ)し、患(かん)難(なん)に行(おこな)う。君(くん)子(し)入(いり)て自(じ)得(とく)せざる無(な)しと。是(こ)れ己(おのれ)を恭(うやうやし)うし正(ただし)く南(なん)面(めん)するの語(ご)と相(あい)対(たい)す。菽(とう)腐(ふ)家(や)は則(すなわ)ち菽(とう)腐(ふ)を製(せい)するを楽(たのし)み、轎(きょう)夫(ふ)（かごかき）馬(ば)夫(ふ)各(おの)々(おの)其(そ)の業(ぎょう)を楽(たのし)む。是(これ)れ患(かん)難(なん)に素(そ)し、患(かん)難(なん)に行(おこな)うなり。然(しか)るに菽(とう)腐(ふ)家(や)家(か)業(ぎょう)を以(もっ)て益(えき)無(な)しと為(な)し、褐(かっ)腐(ぷ)家(や)を欲(ほっ)す。是(こ)れ心(しん)志(し)定(さだ)まらざるなり。心(しん)志(し)定(さだ)まらざれば、則(すなわ)ち心(しん)身(しん)相(あい)離(はな)る。故(ゆえ)に家(か)業(ぎょう)を以(もっ)て患(かん)難(なん)と為(な)し、以(もっ)て之(これ)を易(かえ)んと欲(ほっ)す。是(こ)れ惑(まど)いの甚(はなはだ)しきなり。

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最終更新日 2018年06月17日 05時02分59秒

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二宮先生語録巻の3 【184】その２