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カテゴリ:報徳記&二宮翁夜話
二宮先生語録巻の3 【329】
【三二九】君子大道を聞くを好み、小人之を聞くを喜まず。人有り市に適き物品を求む。嚢中財寡ければ、則ち美品肆頭に列すと雖も、之を視之を購ふの心無し。唯々粗品を視之を購んと欲す。是れ他無し。嚢財の多寡に因るなり。譬へば薯蕷の蔓長きは根必ず大。根小なる者蔓必ず短き如きなり。故に小人に対し興国安民の大道を説く。益無し。 《訳》君子は大道を聞くことを好み、小人はこれを聞くことを喜ばない。人が有って市場に行って物品を求める。財布にお金が少なければ、高価な美品が店頭にならんでいても、これをみてこれを買おうという心は無い。ただ粗末な物品をみてこれを求めようと欲する。これは他でも無い。さいふのお金が多いか少ないかによるだけじゃ。たとえヤマノイモの蔓が長いものは必ず大きく、根が小さいものは蔓も必ず短いものである。だから小人に対して国を興し民を安らかにする大道を説いても、何の益も無いのじゃ。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2018年07月15日 20時36分35秒
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