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カテゴリ:報徳記&二宮翁夜話
イタリア著名医師ら「新型コロナは威力失った」 政府は同意せず「国民は最大の警戒維持を」
2020年6月1日(月) イタリア・ミラノにあるサンラファエーレ病院の病院長は31日、現地のテレビ番組で、新型コロナウイルスは威力を失い、致死力が大幅に低下しているとの見解を示した。 アルベルト・ザングリロ氏は国営イタリア放送協会(RAI)の番組で「臨床的な観点では、新型コロナウイルスはイタリアでもはや存在しない」と強調。「過去10日間に綿棒で採取された検体はウイルスの量が1─2カ月前に比べて極めて少ないことが示された」と述べた。 イタリアの新型コロナウイルス感染症による死者数は3万3415人と、世界で3番目に多い。感染者数の累計は23万3019人で、世界で6番目の多さ。 ただ、5月に入ってからは新規感染者と死者の数がともに着実に減少しており、政府は厳しい封鎖措置を緩和しつつある。 ザングリロ氏は、感染第2波について一部の専門家は過度に警鐘を鳴らしていると主張し、政治家は現在の新たな現実を踏まえる必要があるとした。「通常の国家に戻る必要がある。国を恐怖に陥れている責任を誰かが取るべきだ」と語った。 一方、保健省のサンドラ・ザンパ事務次官は声明で「新型コロナウイルスが消滅したという仮説について科学的な証拠が得られるまで、そう主張する人々にはイタリア国民を惑わせないよう求める」と強調。「国民には最大の警戒を維持し、対人距離の確保や大規模集会の回避、頻繁な手洗い、マスク着用を継続するよう促す」とした。 ジェノアにあるサンマルティーノ病院の感染症クリニック責任者、マッテオ・バセッティ医師もANSA通信に対し、新型コロナの威力は2カ月前に比べて弱まったと指摘。「現下の新型コロナ感染症が(2カ月前と)異なるものであるのは明白だ」と語った。 ☆疫病は突然来たり忽然と去る そうした傾向があるようだ。 スペイン風邪は死者数は1918(大正7)年8月~19年7月約25万人、19年9月~20年7月約12万人、20年8月~21年7月約3千人と三度流行し、終息した。 あるいはイタリア・ミラノにあるサンラファエーレ病院アルベルト・ザングリロ病院長が、「新型コロナウイルスは威力を失い、致死力が大幅に低下している」との見解は正しいのかもしれない。感染と致死率を冷静に観察する必要があるかもしれない。 新型コロナウイルス感染症の影響が続く中、ウイルス学の専門家は新型コロナを「一種の現代病で『21世紀型パンデミック(世界的大流行)』」と表現し「第2、第3の波に備えるべきだ」と警鐘を鳴らす。背景には約100年前、3度の流行で本県でも猛威を振るったインフルエンザ「スペイン風邪」の歴史がある。 県内での新型コロナの感染確認数はゼロが続いている。保健科学研究所学術顧問でウイルス学が専門の加藤茂孝氏(78)=東京都、元米疾病対策センター(CDC)客員研究員=は福島民友新聞社の電話取材に応じ、本県の状況について「第1波が過ぎたとみていい」と分析する。ただワクチンや有効な治療薬が開発されておらず「決して収束ではない」と強調。「慎重な行動を継続することが第2波の被害軽減につながる」と県民に促した。 スペイン風邪は、1918(大正7)年8月~19年7月と19年9月~20年7月、20年8月~21年7月の3度流行。当時の内務省衛生局によると、国内の感染者数はそれぞれ約2100万人、約240万人、約22万人で、死者数は約25万人、約12万人、約3千人に上った。 本紙でもスペイン風邪の第1波の被害を取り上げており、第1波流行初期(18年10月)に「最も性悪な怖(おそ)る可(べ)き流行性感冒 一家族六名全滅」と報じ、予防策として現代と同様にマスク着用や換気、患者との接近を避けることを推奨。内務省は収束期を迎えても「秋にはまた発生するからそのときの用意をせよ」と第2波への警戒を呼び掛けた。 当時、抗生物質やワクチンなどはなく「集団免疫」の獲得で感染の波が緩やかになったという。第1次世界大戦期でもあり、加藤氏は「軍隊が世界を行き来する大戦がなければこんなに広がることはなかった」と推測する。 一方、新型コロナの流行には人や物などが瞬時に移動できる技術の進歩が影響した。加藤氏はスペイン風邪と同様の警戒が必要として「第2波があるものと想定した行動を取るべきだ」と語った。 ◆第1波後改めて検証を 県民の罹患率調査有用 新型コロナウイルスについて、加藤氏は病原性が高まる可能性は低いとみる。ただ「今後も別の新興感染症が必ず人類の間で広がっていく」と指摘、第1波の対応が落ち着いた際に改めて発症率など新型コロナについて検証すべきだと強調した。 スペイン風邪は、第1波の致死率が1%だったのに対し、第2波は5%に上昇した。アラスカの土中から掘り起こした遺体(第2波の死者)からウイルスを復元した結果、第2波は病原性がより凶暴に変異したことが証明されている。 加藤氏は新型コロナの第2波の病原性が、スペイン風邪のようになる可能性は低いとみる。 理由はこれまで発見されたコロナウイルスにある。新型コロナは人に感染するコロナウイルスとして7番目に発見された。1~4番目は通常の風邪症状を示し、5番目の重症急性呼吸器症候群(SARS)は終息以降一度も現れておらず、6番目の中東呼吸器症候群(MERS)は病原性がほぼ変わっていない。加藤氏は「科学的には、変異はないと考えられる」とした。 「人類と感染症との闘いは続く」。加藤氏は、新型コロナ収束後はより一層新興感染症への備えが求められると指摘する。ウイルスは大半が動物由来で、人口爆発や資源開発に伴う技術の発展により未開の地に入っていくことは未知のウイルスとの遭遇を意味するという。「全く予想していないウイルスが全く予想していないところから広まる。感染症のパンデミック(世界的大流行)の様相は以前とは変わる」 加藤氏は新型コロナへの対応の中で、個人レベルでは新興感染症への備えが確立されたと分析する。正しい手洗いで手に付いたウイルスが大幅に減少するなど「医学的な常識が国民的な常識になった」と語る。その上で「感染症患者専用の病院や隔離治療用の部屋の拡大・充実を段階的に進めるなど医療態勢の構築も欠かせない」と話した。 新型コロナでは人々が不安を覚え、誤った情報に惑わされた。だからこそ「信頼できる機関の代表が包み隠さず迅速に発表することが大事」と説明する。 県内の新型コロナ陽性患者のうち、発熱など発症を示す発症率は約75%。加藤氏は抗体検査と抗原検査を組み合わせて、県民の罹患(りかん)率を調べることが有用との考えを示す。年齢別や地域別などデータで把握することで「次の流行が起きた際の備えに生きてくる」と提言した。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2020年06月01日 17時57分20秒
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