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2021年11月05日
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カテゴリ:ネイチャー
“瞑想”で認知症予防 医学的な根拠とは?
「健脳」養生法――死ぬまでボケない

帯津良一(おびつ・りょういち)

・【ポイント】
(1)瞑想とは目を閉じて静かに考えること
(2)瞑想は脳幹網様体を活性化し認知症予防に
(3)心を虚空に向かって無限に拡げる

・わたしの病院の気功道場のメニューにも瞑想の時間があります。火曜日の朝7時半からです。もともと気功の「元極学」の時間だったのですが、いまは元極学を離れて行うようになりました。

 出席者は胡座(あぐら)、半跏趺坐(はんかふざ)、正座など思いおもいの方法で坐って、目を閉じて全身をリラックスさせます。元極学の音楽をバックに20分間、瞑想にふけるのです。各自がそれぞれのやり方で瞑想するのですが、大事なのは、吐く息で体内の気を天(虚空)に手渡し、吸う息で天の気をいただくことです。これを数回でもできれば、瞑想の価値があります。

 さて、それでは瞑想と認知症予防の関係はどうなるのでしょうか。

 瞑想は身体を動かすことをやめ、視覚、聴覚などの五感の働きを静めます。さらに言語、理解、判断などの知的活動も停止の方向に持っていきます。

 これは、大脳と小脳の働きをなくすということなのです。同時に脳幹の二つの神経路の働きも必要最小限になります。この神経路とは、一つは大脳の運動中枢の命令を手足に伝える下行性神経路。もう一つは、これとは逆に手足や内臓からの知覚を大脳に伝える上行性神経路です。つまり、瞑想とは脳と身体のつながりを最小限にする行為なのです。

その結果、脳全体のエネルギーは脳幹の中心部にある脳幹網様体に集められます。そして、脳幹網様体を活性化するのです。

 脳幹網様体の下部が活性化されると呼吸や血液循環などの活動が整えられ、上部が活性化されると大脳機能が活発になり、認知機能が高まります。まさに脳幹網様体の活性化は認知症の予防とつながりがあるのです。

 私にとっての瞑想は、早朝に病院の道場に行き一人で舞う太極拳です。太極拳は本来、武術ですが、気功の側面もあります。その基本は調身、調息、調心です。身を調え、呼吸を調えることで、心を調えていきます。

 この調心とは雑念として心を一点に留めず、虚空に向かって無限に拡げることです。沢庵和尚が『不動智神妙録』で述べた「心をどこにも置かなければどこにもある」という境地です。いつでも思ったところに心を集中できます。その境地に向かって、瞑想を深めていきます。

※週刊朝日  2018年11月23日号

受け入れること
あるお寺の住職さんの話です。小さい時から厳格な禅僧であった父親が今、認知症によるだらしない様子を見せていてとても辛い。
父として、禅僧として尊敬していただけに、その変わってしまった姿を受け容れられなかった

脳科学の分野では、脳波測定や磁気共鳴機能画像法(fMRI)などの解析方法が急速に進歩し、瞑想が脳にもたらす効果を科学的に分析できるようになりつつあります。

・瞑想に関する最初の興味深い科学的研究に、チベット仏教の修行者の脳活動の分析があります。修行者の脳波を解析したところ、ガンマ波と呼ばれる認知活動に関わる脳波の活動量が瞑想修行に費やした時間の長さに比例して増加していることがわかりました。これは集中力の増加に関係していると考えられます。

・修行者の脳は、形にも変化が起きていました。思考や創造性を担う前頭前野の皮質が厚くなる構造変化が見られた
脳の部位間のつながり(ネットワーク)にも変化がありました。修行者の脳では、恐怖感や不安、喜びといった感情の働きに関わる扁桃体と、前頭前野の結びつきが強くなる機能結合も確認されています。この結果、感情を制御する能力が高まっている可能性が考えられます。

・呼吸に対する意識も同じで、通常息を吸う、吐くことに注意を向ける「集中瞑想」が行われていますが、観察瞑想では呼吸過程自体を観察します。自分自身を含めたすべての事象を、ありのままに観察し、評価を下さない観察瞑想を続けていくと、どんなものごとも固定的ではないということを体得的に感じていくことができます。空に浮かぶ雲が形を変えながら消えていくように、この世界にはとどまり続けるものはありません。自分自身も同じで、状態や感情もまた、その時その時に変わっていくのです。




💛20代のころ、参禅していて禅寺に通ってよく座禅していた。
膝を痛めて足が組めず、何十年も座禅をやっていなかったのだが、
ストレッチを始めたら、身体が柔軟になって、片足だけの半かふ座ではあるけれど
数十分座禅ができるようになって、夜中に目がさめると座禅をやってはアフターケアとしてストレッチを1セットとしてやっている。

禅僧は認知症になりにくい。それはおそらくは座禅中、脳内が睡眠時と同様にクリーニングされるため、認知症の因子が蓄積しにくいためではなからおうかと考えていあのだが、上記の黄ぱく宗の禅僧の例でいうと必ずしも座禅で認知症が防止できるというわけでもなさそうだ。
ただチベット僧による集中的な瞑想(1日10時間3年)の結果では、脳そのものの構造変化や機能の変化まで臨床で確認されているようであるから、継続することが大切ということもいえるのであろう。

さもあればあれ、毎日、数息観(息を数えることによって集中する)によって、ころころと動く心の思念を放下(ほうげ)し、天地と一体化して
ただ座る(只管打座)と、脳がすっきりとする感じはする。





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最終更新日  2021年11月05日 06時05分46秒
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