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2022年04月23日
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2022年4月23日

報徳記を読む 現代語訳 第一集 報徳記巻の1 第四 資料集
2 二宮金次郎の少年・青年時代

第四 資料集

2 二宮金次郎の少年・青年時代
(『報徳秘稿』斎藤高行) 娘ふみが米粒を鶏に与えたとき、尊徳先生はこうたしなめられた。「おまえは、どのくらいの辛苦を経て白米となるのかを知っているか。わたしが幼くして父を失い、母といたときのことだ。水害のために田畑を失い、貧困極まって、一粒一銭を求める手段もなく大変苦労した。
 あるとき、正月の大神楽(だいかぐら)が村の家々を回ってきた。ところが米びつをみても一粒の米もなく、火打ち箱や神棚を探ってみても一銭の銭もない。一握りの米の工面に苦しんで母と相談し、白昼雨戸を引き、居留守をきめこみ、大神楽の一行が通り過ぎるのを一家中で息を殺してじっと待った。もし、当時、今おまえが鶏に与えるだけの米があったなら、どうしてそんな苦痛を味わうことがあっただろうか。わたしが母と暮らしていた頃のことだ。うちが貧しくご飯にする米がない。母の言いつけで袋を袖に入れて親類に借りに行った。行くには行ったが、恥ずかしくて言い出せず、木登りなどをしているうちにはや昼をすぎそうになった。そこで仕方なしに、やっと言い出して借りてきた。その恥ずかしさ、苦しさはたとえようもない。その苦しみに耐えかねて、まだ空の稲がもしや実ったかと田んぼを見に行くこと、しばしばだった。穂が出ては喜び、まだ花の盛りで実が実らないのに、ただ、見ただけでは帰る気にならず、自分で穂を握って、いよいよ実っていないことを確かめて帰ったものだ。
 また、こんなこともあった。極貧でたきぎもなく、ある時は農具をおろして割って焼いた。またある時は藁一把〔ひとつかみ〕さえ得られず、仕方がないので稲むらに被せ、用が済んだ「ぼっち」を人が捨てたとはいえ、拾うのはきまりが悪い、そこで竹の先でほおって遊ぶようなまねをして、家までほおって帰り、それでご飯をたいたことがある。このように貧窮がきわまった時でも、一升の米を貸してくださいと言い出すことができなかった。人の捨てた稲むらのぼっちさえ、さげて帰ることができなかった。
 世間の貧乏人は貧乏がひどくなれば借りるのを恥としないし、借りられなければ盗みをするようになる。そしてついには投獄されて死にいたるのだ。まことに哀れむべきものではないか。このような貧乏人が世間にどれほどいることか。また私のように恥を知った貧乏人もどれほど多いことか。だから私はこの道を興して貧苦を免れる方法を発明した。以来、困窮者を助け救うことを業としているのだ。」
(内藤才治郎筆記の尊徳逸話)
金次郎十一歳のとき、ある家に雇われ、満一年後の二月二日の雇い人の交代に際し、主人は先生に袷(あわせ)一枚と金二百文を与えた。先生これを受けてその家を去ったが、家に戻りついたのは夜だった。母はけげんに思って、その理由を聞いた。金次郎は言った。「きょう主人から袷一枚と金二百文を貰っていとまをもらいました。よくよく考えるに二百文の銭では家計を支持することはできません。そうだ、年々水害をこうむる酒匂川の水難を避ける計画をたてようと。そこで百文について八十本の松苗を百本に値切り、二百本を買い受け、酒匂川の堤防へ植えてから家に帰ったので夜になってしまいました」。母はこれを聞いて感涙した。(『報徳の森』佐々井典比古p.171)〔佐々井典比古氏は内藤才治郎筆記の特徴として「十二歳の二月二日」と年月日を明記する点を指摘している。〕


令和4年2月26日現在
「報徳記を読む」第一巻全ルビ付原文、現代語訳、参考資料 (2014年3月発行)
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💛「報徳記」の原文(全フリガナ付き)を輪読してみませんか?

第2集、第3集は絶版ですが、第1集は手持ちが少しありますので、読書会等で「報徳記」の原文を輪読されたい読書会等がありましたら、上記の公共図書館に寄贈し蔵書となっている本(「報徳記を読む」第1集)の奥付に連絡先のメールアドレスが載っていますので、ご連絡ください。

『ちむどんどん』第9話。
連続テレビ小説「ちむどんどん」 on Twitter:  "「家族や友だちと笑い合った思い出が、きっとみんなを正しい道に導いてくれます。大好きな人と離れ離れになった時も。心と心をつないでくれます。」  「あしたはきょうよりも、きっと幸せになれる」 暢子はいろいろな思いを ...
和彦の父・史彦が、暢子たちのクラスで授業をする。

史彦:「中学3年の青柳和彦の父です。東京の大学で民俗学を教えながら、私自身も学んでいます。その学問のためにこの村にしばらくお邪魔しています。この村をとっても素敵な村だと思いまいした。」

「みんながいつかはこの村に生まれて育ったことを誇りに思ってほしいとそう思っています。今日はそんな話をしたいと思います。…民俗学とはみんなの思い出なんだと思います。この村には、ここで暮らした人たちの思い出があります。ただ、思い出なんて、お金にはならない。思い出で経済は発展しません。
 でも、辛いことや悲しいことがあった時、間違った道に進みそうになった時、子どもの頃にこの村の山や海ですごした思い出、美味しいものを食べた思い出、家族や友達と笑いあった思い出がきっと、みんなを正しい道に導いてくれます。
 大好きな人と離れ離れになった時も、心と心をないでくれます。それはこの村に限りません。沖縄の、日本の、世界中の、どこの村でも、どこの街でも同じなんです。そして思い出は必ずそれぞれに違います。その違いを知って互いを尊重してください。その先にだけ、幸せな未来が待っていると私はそう思っています。
 みんな一人一人にこれからどんな未来が待っているのか誰にもわかりません。不安なことも不運なこともきっとあると思います。でもどうか人生を恐れないでください。人生は幸せになろうとする道のりです。明日は、今日よりもきっと幸せになれる。その信念を持ち続ける勇気を思い出が支えてくれると、私はそう信じています。」





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最終更新日  2022年04月23日 06時00分08秒



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