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カテゴリ:報徳記&二宮翁夜話
2022年6月3日
報徳記を読む 現代語訳 第二集 報徳記巻の2 【六】物井村無頼の農夫を導き善に帰せしむ 物井村農夫某なるもの、其の性無頼にして大酒を好み、博奕に耽り、利欲に心を奪はれ、人と争ひ、家業を怠り、貧困極れり。誠に諭すべからざるの悪人なり。一時先生陣屋に使ふ所の僕をして物井村百姓某の家に使はす。途中此者の厠に往く。腐柱傾き、薦を垂て壁に代へ、竹を以て其仆んとするを支ふ。僕卒忽として此の竹に触れ、忽ち厠傾覆せり。某なるもの之を見て大いに怒り、何ものなれば我が便所を破れるや、令和4年5月8日現在 「報徳記を読む」第二集ー報徳は精神改革であるー 全ルビ付原文、現代語訳、参考資料 (2014年11月28日発行) 国立国会図書館 都道府県立図書館 北海道、秋田県、岩手県、山形県、宮城県、福島県、茨城県、群馬県、埼玉県、千葉県、東京都、神奈川県、新潟県、長野県、山梨県、富山県、石川県、愛知県、三重県、京都府、和歌山県、兵庫県、島根県、岡山県、徳島県、福岡県、長崎県、佐賀県、熊本県、鹿児島県 鹿児島県奄美、沖縄県 市区町村立図書館 図書館 (北海道)17館 札幌市、江別市、富良野市、北斗市、帯広市、北広島市、恵庭市、北見市、釧路市、根室市、比布町、様似町、京極町、美幌町、八雲町、別海町、佐呂間町、 (青森県)4館 青森市、八戸市、十和田市、五戸市 (岩手県)8館 盛岡市、奥州市、花巻市、遠野市、二戸市、大船渡市、久慈市、金ヶ崎町、 (宮城県)3館 石巻市、名取市、加美町 (福島県)9館 郡山市、相馬市、いわき市、会津若松市、喜多方市、本宮市、南会津町、三春町、新地町 (栃木県)6館 足利市、日光市、栃木市、真岡市、那須烏山市、鹿沼市、 (茨城県)4館 ひたちなか市、筑西市、常総市、八千代町 (群馬県)2館 館林市、渋川市 (埼玉県)1館 所沢市 (千葉県)2館 市原市、流山市 (神奈川県)14館 横浜市、藤沢市、秦野市、相模原市、小田原市、小田原市立小田原駅東口図書館、厚木市、大和市、海老名市、平塚市、伊勢原市、大磯町、逗子市、二宮町 (新潟県)3館 五泉市、新発田市、南魚沼市 (長野県)1館 白馬村 (静岡県)11館 静岡市、浜松市、下田市、磐田市、袋井市、三島市、御殿場市、掛川市、菊川市、焼津市、森町 (富山県)3館 富山市、滑川市、黒部市 (石川県)3館 金沢市、加賀市、羽咋市 (福井県)1館 あわら市 (愛知県)3館 名古屋市、岡崎市、新城市 (京都府)1館 南丹市立図書館 (大阪府)1館 大阪市 (兵庫県)3館 姫路市、三田市、赤穂市 (島根県)1館 松江市 (山口県)1館 防府市 (香川県)2館 善通寺市、観音寺市 (高知県)3館 土佐市、南国市、いの町 (愛媛県)2館 西条市、今治市 (大分県)1館 臼杵市 (熊本県)3館 上天草市、水俣市、人吉市 (宮崎県)4館 宮崎市、都城市、小林市、日南市 (鹿児島県)6館 薩摩川内市、指宿市、日置市、姶良市、霧島市、与論町 (沖縄県)1館 北谷町 💛「報徳記」の原文(全フリガナ付き)を輪読してみませんか? 第2集、第3集は絶版ですが、第1集は手持ちが少しありますので、読書会等で「報徳記」の原文を輪読されたい読書会等がありましたら、上記の公共図書館に寄贈し蔵書となっている本(「報徳記を読む」第1集)の奥付に連絡先のメールアドレスが載っていますので、ご連絡ください。 💛永久の友 自分は初めて彼女に逢ふことが出来た 君はしみ入るやうな透明な 美しい悲哀に充ちた目をして 僕の前に立ちあいさつをした 僕は僕の考へてゐたとほりの その容貌をもつてゐた彼女を見て 僕は自分の予言や自信を喜しく感じた この人に逢ふために僕は永い間苦しんだ 求めあがいた幸福と安息との一切が 此の中に充ちあふれることをかんじた 僕の生涯をゆだねるに足る その一切が潜在してゐて 僕の掘るがままに芽を生してゐた 僕はどうか永久の友となつてくれるやうに 僕の生涯を温めてくれるやうにたのんだ 君と僕とはてがみを交して 永い間お互ひの高さや深さを知り合つた 君はいつの間にか根強く 僕の中に存在してゐたのだ 君の中に僕はその根を下ろし初めたのだ 魂ある感動は言葉となつたり 吐息になつたりして 僕の心と君の心とにゆきゆきした ふたりの自由は叫び合つた 火をちらした ああ 僕はこの人を友に得て この世に出てゆかれる日があるならば 僕は鷲のやうなつばさを得るだらう 全世界のあらゆる美しい瞬間を集めて 心跳つて喜びに震撼するだらう あやふやなものを吹き飛ばすだらう 砂塵をあげて歌ふだらう 室生犀星の最愛の妻・とみ子は金沢に生まれ育ち、小学校教師として務める傍ら文学を愛する女性として短歌や俳句・随筆を地元の新聞や雑誌に寄せた。俳句欄に投稿していた作品を犀星が見初めたのをきっかけに二人は文通を開始。互いを深く知るようになった1年後、犀川のほとりで結婚を決めたという。 長男を1歳で亡くした後、1男1女をもうけた。とみ子はおおらかな性格で家庭的、料理好きの食いしん坊。「バームクーヘン風のタマゴ焼き」「フレンチトーストwithハンバーガー」など、食卓にオリジナルの料理を並べ家族を楽しませたという。43歳で脳いっ血に倒れ半身不随となるが、発病後とみ子が娘に「お母様ほど幸せな女はいません。お父様がとても優しい人だから」と語ったように、穏やかで幸せな人生を送ったことがうかがえる。犀星に対する大きな愛情は、とみ子が犀星の作品や細かな新聞記事を集めて作ったスクラップブックにあふれている。 結婚前の犀星がとみ子に捧げた詩「永久の友」では、「この人に逢ふために僕は永い間苦しんだ 求めあがいた幸福と安息との一切が此の中に充ちあふれることをかんじた」と感じた。 そして犀星は「僕はどうか永久の友となつてくれるやうに 僕の生涯を温めてくれるやうにたのんだ」 とみ子と文通し、「魂ある感動は言葉となつたり 吐息になつたりして 僕の心と君の心とにゆきゆきした」。 とみ子から送られる手紙は「心のすみからすみを温めた」と記した。 そして犀星は歌う、 「ああ 僕はこの人を友に得て この世に出てゆかれる日があるならば 僕は鷲のやうなつばさを得るだらう 全世界のあらゆる美しい瞬間を集めて 心跳つて喜びに震撼するだらう あやふやなものを吹き飛ばすだらう 砂塵をあげて歌ふだらう」 💛ああ、何人の人が 「この人に幸福と安息の一切がみちあふれている」という伴侶を得るだろう。 何人の人が「ああ この人を友に得て わしのような翼を得 全世界のあらゆる美しい瞬間に心おどって喜び あやふやなものをふきとばす」という確信にみちた愛を発露できるであろう。 そして、その生涯つれそう友に、「お母様ほど幸せな女はいません」と子に語るほどの 愛 に生き続けることができるであろうか。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2022年06月03日 06時00分11秒
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