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カテゴリ:2006年鑑賞映画
![]() 奪われる悲劇を、 なぜ人は 繰り返すのだろう。 メディア 映画 上映時間 126分 製作国 イギリス/アイルランド/ドイツ/イタリア/スペイン 公開情報 劇場公開 (シネカノン) 初公開年月 2006/11/18 ジャンル ドラマ/戦争 【解説】 社会派ケン・ローチ監督が、激動の歴史に翻弄される 2人の兄弟を軸に、独立戦争から内戦へといたる1920年代の アイルランド近代史を描いた悲劇の物語。 2006年のカンヌ国際映画祭では最高賞のパルムドールに輝いた。 主演は「バットマン ビギンズ」「プルートで朝食を」のキリアン・マーフィ。 1920年。長きにわたりイギリスの支配を受けてきた アイルランドでは、疲弊した人々の間に独立の気運が高まっていた。 そんな中、南部の町コークでは、医師を志していた青年デミアンが、 ついにその道を捨て、兄テディと共に武器を取り、アイルランド独立を 目指す戦いに身を投じる決心をする。 そして、イギリス軍との激しい戦いの末に、イギリスとアイルランド 両国の間で講和条約が締結された。 しかし、完全な独立からは程遠い内容に、条約への評価を巡って アイルランド人同士の間に賛成派と反対派の対立が生まれ、 ついには内戦へと発展してしまう。 そして、デミアンも兄テディと敵味方に分かれて戦うことに なるのだった…。 【感想】 ( ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() レディスデイの午後からの上映でしたが、席はほぼ埋まっていました。 年配の男性が割合多かったし、女性も40代以上の方が多かったです。 この映画の感想は書くのがとても難しいかな・・・ でもパルムドール賞に値する素晴らしい作品であるのはまちがいないと 思います。 キリアン演じるデミアンは医師となってロンドンへ 行くはずでした。 友達がイギリス兵士に理不尽な殺されかたをされ、 友達が引きとめる中、それでもイギリス軍の強大な勢力の前に 何ができる?とロンドンへ行くべく駅へ向かいます。 そこで彼が目撃したのは駅員、車掌、運転手のイギリス兵士の 暴力に負けない断固たる姿を見ます。 そして、それが、彼の心を動かし、独立戦争に身を投じることに なります。。。 医者を心ざしていたデミアンが、人の命を助ける道を 選んでいたデミアンが今度は銃を持って人を殺すという 真逆の道に入っていくのですが・・・ 本当にやさしい思いやりのあるデミアンが人を殺すように なるのは観ていてつらかったです。。。 イギリスから自由を勝ち取る為に戦い、そしてやっと 講和条約が結ばれ休戦になり、喜ぶのもつかの間、 その内容は完全な独立を認めるものではなく イギリスの自治領としての自由であったため、 こ条約に賛成・反対で対立が起こり、今まで一緒に戦って きた仲間同士が、敵味方となって戦ってしまうことになります。 そしてそれはたった二人きりの兄弟である兄テディと 弟デミアンに過酷な運命をもたらします。。。 ラスト、捕らえられたデミアンに兄が仲間の居場所を 聞きだそうと説得しますが、彼は「仲間を裏切った 友だちを処刑した自分がなんで仲間を裏切れるか?」と 言うようなことを言うのですがそのシーンは切なかったです ![]() ・・・その言葉に涙が流れました ![]() 戦争映画を観るたびに人はどうして戦争をするんだろうと なぜ同じ過ちを繰り返して行くのだろうと胸が痛みます ![]() 戦争映画はあまり観ない私ですが、プルートで朝食を のキリアンの 演技が素晴らしかったので、観てみようという気になりました。 彼を知らない人が観たら別人?と思うように外見からすべて ちがっていました。でも繊細な演技はやはり彼ならではかな ![]() タイトルの「麦の穂をゆらす風」はイギリス支配下での アイルランドで、その弾圧により命を落としたもの、 戦争で逝ったものを弔う時によく歌われたと言われています (パンフレットより抜粋) 最初のほうのシーンで17歳のミホールが英語で 自分の名前(マイケル)を言わないと言うことから イギリス兵士に暴行されて殺されるのですが、 その時のお葬式に歌われていて、そのメロディは 切なく涙を誘いました ![]() この作品の時代も、日本が戦争をしていた時代もそうですが、 自分が生きたいように、したいように人生を送ることが できなかった時代に翻弄された多くの人々の思いを考えると 戦後生まれの私は、そして日本に生まれた私は幸せだと つくづく感じました。 と同時にいまだに世界のあちこちで内紛や内戦が続いて いることを思うと胸が痛みます ![]() ( ![]() 詩が出てきます。すぐにデッドマンをジョニーを思い出しました ![]() < ![]() とても充実しています・ ![]() ![]() 『麦の穂をゆらす風』は、5月18日、コンペティション 部門のトップバッターとして登場した。 通常1本目の作品は、長い会期中に印象が薄れて 受賞をするのが難しい、または期待度が薄い、 などとも言われている。 しかし2時間6分後の上映後には、止むことのない 賞賛の拍手が10分間も鳴り響き、その衝撃的な内容を 観る者全ての胸に深く刻みこんだのだ。 そして、その印象は決して薄れることはなく 結局審査員全員一致による、最高賞パルムドール賞が 確定した。(パンフレットより) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2006.11.23 16:04:20
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