テーマ:★留学生活★(629)
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昨日の話からちょっと飛んで、「今の留学生は」ということについていろいろ考えさせられる事を。
留学、って言うのも、多くの人にとっては「海外への憧れ」が基盤になってると思う。 すっごくひねくれて考えると「日本より海外の方がいい物を持っているから、私はそれを学びたい」ってことだよね。 私の留学の動機がモロこれで、実際、事実の部分も多いと今でも思っている。 ただ、「海外崇拝」が「日本否定」になる必要は、必ずしもないはず。 なのに、留学を経験した人の多くは 「日本は遅れてる!オレがこの国を(アメリカのように)変えてやる!」 という、「日本批判派」と、 「アメリカ(海外)なんて、サイテー。日本が一番だよ」 という、ヘンなナショナリズムを芽生えさせる人に分けられるんじゃないだろうか? (あと、留学しても遊びで海外旅行に行った位にしか思わず、留学後も考え方に何の変化もない人。案外これが大多数??←自分含めて(笑)) こういう人が、社会にでて、会社や政府で重要な位置を占めるようになると、 「日本は世界の波に乗って、変革すべきか」 「それとも従来の方法を押し通すべきか」 の2極端なオプションの間で争う。 (もちろん、留学生に限らないけど) 抽象的で何言ってるのかわかんないですが、例を挙げるとゆとり教育。 「西欧は週5日で、のびのびとした教育を提供している。日本は詰め込み教育で子供を腐らせていて、これでは国際人は育たん!」 とかいって、単純に学校教育の時間と質を落としてしまった。 で、思うような結果がでないと 「従来の日本の教育でないと日本の誇る人材は育たない!」 という人達が、逆に土日や放課後の使える限りの時間を使って詰め込み教育をさらに強化させてる。 会社で導入され始めた成果主義、去年から騒がれてる「会社は誰のもの」って議論も、似たような図式に当てはまるのでは? これを、「アメリカと、アメリカナイズドされた日本人の日本侵略」ととって、勝つか負けるかの行方を追ってみんな一生懸命になってるように感じてる人も多いと思うけど、「アメリカ侵略」は、最近の現象ではない。 大昔から、日本人は中国、インド、ちょっと後になってオランダ、さらに黒船来航でアメリカ始めとする西洋諸国など、いろんなところに「留学生」を送り込んで、海外の知識を吸収してきた。 で、敗戦後にアメリカが事実上「侵略」してきて、憲法やら教育制度やらビジネス形体なんかを変えてしまった。 それでも日本が独特の日本であり続けたのには、 「海外の文化や制度を受け入れながらも、日本の伝統を生かしていく」 日本人の才能のおかげだと思う。 そういった才能は、漢字を輸入してひらがなを作るとか、大量生産システムを導入しながらも品質と値段ではどこの国にも劣らない商品を作るとか、アメリカ生まれのアニメーションを、まるで日本の国産品のようにしてしまう、なんていうところに見受けられる。 今、そういった傾向がなくなってきているんじゃないだろうか? 海外のものを、日本向けに改造することなく、輸入された姿のまま使おうとして、ぼろが出ているケースがいっぱいあるような気がする。 そもそも、「海外文化の輸入という仕事を担う人」(留学生含む)に、日本のシステムに関する知識がなさすぎるんじゃないだろうか。多くの留学生は、日本の社会に出る前に海外に渡り、海外の知識を吸収してくる。 そうすると、もう、自分の学んだことしか役に立つ知識と思えなくなって、とにかくその知識を日本の社会に組み入れることが、自分の使命だ!と思うようになってしまうんじゃないだろうか。 さらに言えば、「自分が海外で様々な知識を得るのは、非常に責任のある任務なんだ。これを、自分の国の発展にぜひ活かして恩返ししなければ」なんて使命感がなくなってしまった。海外で学んだ知識や技術は、「社会のため」でなく、「自分のため」に使うべきで、海外かぶれのカッコいいとこ見せて昇進、昇給に有利になるなら、別にそれが社会に与える影響なんて、考えなくてもいい環境が出来てる。 海外の情報世界に今までにないレベルでのアクセスを持っている今の世代の人が、もうちょっと日本の誇りとする文化、技術とか、それらを継承し、より高めていく責任感なんかを感じると、日本人独特の才能が十分発揮されて、今ある社会問題もどんどん解決されると思うのだけど。 自分は...というと、20年後に日本を背負って立つ人間2人に遺伝子を提供し、現在教育中(笑)。 い、いや、スタディースキルズを通して、猿真似でなくものを考えられる人間になる、ということの大切さを伝えて行きたいと思います(^^;
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きゅうQさん
コメントありがとうございます。 一社の社長や、政治家だって気付いていないですからね... 気づかない環境を、社会が作っているのか、気づかない人たちが、今のような社会を作ってしまったのか...を議論していくと、卵が先か鶏が先かの議論になるのですが、自分も傍観してないで、何かできないもんかなー、と思うようになる今日この頃です (2006.01.24 02:27:02)
私も一アメリカ留学生として言わせて頂けば、同じ日本人の中にも滞在するアメリカのことはおろか、自分が生を受けた日本のことすらわかってない、現地で出会った友人や先生にに日本のことを聞かれてもまともに答えられない(これは英語力云々の話ではなく)という人が多いと思います。もちろん私も答えられないことはありますが、そういった時はそのことをかなり恥ずかしく思います。アメリカ最高!永住権ほしい~!などと低い意識で言ってほしくはないものです。
私の留学の真の目的は、前にブログで書きましたが、英語は当然ですが違った文化を肌で感じて真の国際人に一歩でも近づきたいといったとこです。本来はイギリスを希望していましたが、学費がかかるのと何と言っても人種のるつぼということでアメリカを選んだのです。専攻も考慮に含めてアメリカよりかなとも思いましたし。もちろん憧れは大切だと思いますし、それを失ってしまえば自分の中の本当に大切なものをなくしてしまうでしょう。でもアメリカそのものに対しての憧れというより、英語を話せる自分、海外に友達がいる自分への憧れというか、そういったものが私の場合は強かったです。 留学を通して我々が意識すべきことは日本のいい所、悪い所を改めて冷静に見つめることだと思います。もちろんアメリカを初め世界から学ぶべきことはたくさんあります。でも悪い所からも学べますよね。何事においても痛しかゆしはありますからね。まぁ要は日本人が「日本に生まれてよかった」と言えないようでどうする?ということです。 なんて柄にもなく真面目かつ偉そうに語ってみました。漢字とか若干忘れてるかもしれませんが 笑)因みに私の先輩は箸を持つ手が震えておりました 笑) (2006.01.24 16:34:10)
オレオさん
書き込みありがとうございます。 留学生の意識が低い、って言うより、今の世代全体が、そういう風潮なのかな、と思います。 熱くなれないというか、自分の道だけを見てて、社会、世界に対する自分の責任は、っていう目で自分を見る事をしないって言うか... オレオさんのように、未来の自分に憧れて努力するっていうの、いいですよね。 英語とか、異文化に対する知識っていうのは、あくまで武器ですよね。それらを使って、何を切っていくのか、っていうとこまで考えないと、宝の持ち腐れになっちゃう。 >私の先輩は箸を持つ手が震えておりました あやとりの「ほうき」の作り方を忘れて唖然としてしまった私です(^^)。漢字は、もう諦めてます。 (2006.01.24 20:04:41)
留学生の意識が『低い』というよりも『ない』人がかなりいると思います。
カナダに留学してきたばかりの頃の私もそうでしたけど、他の国の人達に日本の悪い所ばかりを言っている人って結構います。逆にカナダの悪い所ばかりを言って「だからカナダは・・・」なんて言ってる人もいますケド(じゃあ、日本に帰ったら?って言いたくなる事も・・・苦笑) もっと書きたいことがあったんですけど、ちょっと出かけないといけないので、また後でお邪魔しま~す・・・ (2006.01.25 12:51:52)
Haruhi*Kさん
書き込みありがとうございます。 や、厳しいですね。 留学する時点で、「日本が嫌だから」を目的にあげる人もいますし。そういう人は、日本の嫌なところをいいまくるか、予想していたのと違うカナダに余計がっくりしてカナダの悪口を言うか、になっちゃうんでしょうね。 自分が変われば、逆にどんどんよいところが見えてくるのですが...私もここら辺はまたあとの機会に(^^) (2006.01.25 20:20:11) |
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