テーマ:★留学生活★(629)
カテゴリ:留学-学習編
「大学留学を成功させるサイト」を運営するようになって、つくづく思うのが、
「情報のアウトプットが上手くできるようになりたい」 ということ。 ここのサイトでは、英語学習が主になってしまうけど、 自分が習ってて苦痛だったこと、つまらなかったこと、それでも一応はマスターしたこと を、まだそれらを学習中の人に、いかに分かりやすく、面白く、効果的に教えるか、っていうのは、実際やってみるとすごく難しいのだ。 だから、過去に自分が覚えるのに苦労した事を、すごく面白く説明できる人、というのは、単純に感動してしまう。 「○○って、こんなに面白かったんだ!!」 って、思える教材ですな。 教材ではないけど、いまオーディオで聞いてる本が正にそんな本。 Kenneth C. Davis氏のDon't Know Much Aboutシリーズです。 このシリーズ、いろいろ出ているんだけど、自分が読んだのはUniverseと、Mythology。他に、American Historyとか、Bibleとか、これからも挑戦してみたいものがいっぱい。 メルマガのネタにも使いたいので、内容についてはここで書かないけど、すごいなあ、と思うのは、これらのテーマの情報のまとめ方。 彼が扱ってるテーマについては、みんな学校で一度は習ったことがあるはず。 ただ、記憶に残っているのは、ばらばらの名前や地名、年代で、それらをテスト前に苦労して覚えた、ということだけ。 これらの本では、こういった断片化された名前や出来事を、すごく上手くつなげて、興味深い話にしてくれる。 いま聞いてるMythologyにしても、へえ~、ミソポタミアの神話と聖書の話って、こんなに似てるんだー。へえ~、ホメロスって、ギリシア神話とこんなつながりがあるんだ~、と、習ったはずなのにぜんぜん意味を成さなかった事がらが、面白いくらい分かってくる。 高校で世界史習ってたから、人名や地名は聞けば思い出すものが多い。ただ、あくまで暗記事項として頭に叩き込んだこれらの名前が、今更になってすごく鮮やかな「話」として蘇ってくるのはすごい。 さらに、例えばミソポタミアとサダム・フセインとか、よく考えれば深い関係にあるのにまったく切り離されて教えられてきた過去の歴史と現在の地理・政治状況も繋げてくれるので、古典、というものを全く新しい視点で見ることが出来る。 こういうのを聞いてると、学校で勉強が分からないのは、個人の頭の良し悪しじゃなくて、教える側の教師や教材の質(どう教えるか)によるところが多いんだなあ、と思えてくる。 Kenneth C. Davis氏自身、各著書の冒頭で、 「子供(生徒)は、みんな新しい事を学ぶことは大好きなのに、大人がそれらをこれでもか、というくらいつまらなくて苦痛なものに変えてしまう」 と言うような事をいってる。 もし、高校の授業で、用語を丸暗記、例えばイリアスを書いたのは誰か、を覚えさせるんじゃなくて、イリアス(の抜粋)を読ませて、トロイ戦争で誰が勝ったか、そのせいでギリシャの政治がどう変わったか、なんて事を調べさせる方がよっぽど面白い。 用語の羅列を丸暗記させるより時間はかかるかもしれないけど、結果としては長く記憶に残るから、効果はこちらの方が絶対あると思う。 (歴史にしたって、マンガ日本の歴史とか読んでる人のほうが、テストはできなくても歴史通だもんね) というわけで、今日の記事は、この本面白い!というのがメインになったようだけど、自分も、いつかこんな本が書ければいいなあ、なんて、密かに思ったのでした(邦訳本が出てないので、せめて訳書でも...)
お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
[留学-学習編] カテゴリの最新記事
|
|