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山行・水行・書筺 (小野寺秀也)

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小野寺秀也

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2016.04.08
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テーマ:街歩き(613)
カテゴリ:街歩き

 あっという間に桜が咲き切ったようだ。早朝、犬と散歩に出かけるのだが、なぜかカメラを持ち出す気分にはならない。数年前には、近辺の桜をことごとく写真に収めようと歩き回ったというのに今年はどうしてもそんな気になれない。
 去年の8月30日、安保(戦争)法案に反対する国会前の大集会で聴いた「民衆の歌」がずっと耳に残っている。自由に身動きができないほどの人混みの流れに押されながら、自由の森学園の高校生たちが合唱する切れ切れの歌声が、音楽に低い感度しか持たない私の心にもどういうわけか強く残っている。そのとき、闘いの歌は、こんなにも若々しい声で歌われのがいいと思ったのだった。歌声そのものが希望のようなのだ。

戦う者の歌が聞えるか
鼓動があのドラムと響きあえば
新たに熱い命が始まる
明日が来た時 そうさ明日が

 犬とのっそりのっそり散歩しながら、ユーチューブでその歌を探し出して聴いたりする。若い時には、多くの闘いの歌を聴いた。中には、経験とその記憶から歌うことを躊躇うようになった歌もある。「民衆の歌」にはそういう過去の記憶がない。それが良かったのかもしれない。

列に入れよ 我らの味方に
砦の向こうに世界がある
戦え それが自由への道

 かつて「自由」という一点に結集する民衆がいた。いま、高度な消費社会で政治的イッシューは拡散し、ファッションのように誂えられたイッシューを消費するばかりのようだ。しかし、分散から集結へと様相が変わりつつあるように見える。原発と戦争法制と辺野古は、かつての「自由」の現代的表象のようだ。

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暮れ残る勾当台公園で。(2016/4/8 18:15、21、23)

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スピーチ。(2016/4/8 18:13~32)

 4月8日の午後6時はかなり明るくなった。6時から始まる30分の集会の間に仙台の街は宵闇をまとっていくのである。

 集会の主催者挨拶は、川内原発の運転差し止め訴訟の話題である。4月6日、九州電力川内原発1、2号機の運転差し止めの仮処分申し立ての即時抗告審で、福岡高裁宮崎支部(西川知一郎裁判長)は、申し立てを却下した鹿児島地裁決定を支持し、住民側の抗告を棄却したのである。この判決の最大の問題点は、福島第一原発の事故原因も解明されず、事故の収束もおぼつかない状況で作られた新規制基準が「安全を確保するために極めて高度の合理性を有する」と言いつのっていることである。
 福井地裁や大津地裁判決などと比べれば、「空気を読んだ」判決に過ぎないと言えるだろう。大方は予想していたのだが、「社会通念」など言う言葉を持ち出して、時の権力に迎合する裁判官も結構いるということである。司法の独立性を、裁判官自身が貶めているのである。なお、判決文は脱原発弁護団全国連絡会のホームページに掲載されている。

 続いて、東北電力本店前で抗議のスタンディングを毎週行っている人の挨拶があった。金デモのように市民に脱原発を訴える運動のとても大切だが、この仙台市に原発そのものを稼働させようしている企業があるのに直接抗議することも重要だと考えて行動されていると話され、デモ終了後に短時間でも参加してほしいと訴えられた。

 映画『A2-B-C』の上映会の告知もあった。4月16日(土)13:00と16:00の2回、仙台市シルバーセンター6階第2研修室で上映される。この映画は、日本在住のアメリカ人監督イアン・ト-マス・アッシュさんが福島の子どもたちの起きていることを追いかけたドキュメンタリーである。
 タイトルのA2、B、Cは超音波による甲状腺検査の判定基準で、A1以外は何らかの異常が見られるという判定に相当する。現在、福島で多発する甲状腺がんは、B、C判定の子どもたちから多く出ているのである。

 最後に、脱原発を広く訴えるために車にステッカーを張る取り組みについて話され、次いで、5月29日の「市民による女川原発の安全性を問うシンポジウム」の案内などがあった。

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勾当台公園→表小路→定禅寺通り。(2016/4/8 18:40、43、51)

 福岡高裁判決への落胆を憤りに変えて、45人のデモが勾当台公園を出発するころにはすっかり暗くなっている。遠く西の空にかろうじて夕べの色合いが残っているだけだ。
 勾当台公園を出て国道4号(勾当台通り)を渡り、表小路を左折して定禅寺通りを渡れば明るく人通りの多い一番町である。

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一番町。(2016/4/8 18:52~19:03)

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一番町を通るということ。(2016/4/8 18:54~19:06)

 仙台の夜の金デモのコースの大半は一番町というアーケードのある明るい商店街で、けっこう恵まれたコースのように思える。仙台という地域の特性ともいえるが、しかし、一番町のどこを切り取っても仙台らしさというのはほとんど見られない。
 カルチェやルイ・ヴィトンなどが並んでいて、たまたま通りがかった外国人と一緒に写し込んだら日本にすら見えないくらいだ。仙台資本の店舗は当の昔に一割を切っていることだろう。

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青葉通りへ曲がり、東二番丁(大通り)を越える。 (2016/4/8 19:09、15)

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東三番丁の細道を越える。 (2016/4/8 19:18)

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解散地点。 (2016/4/8 19:19)

 先週の花冷えの金デモから一転、今日は暖かな春の夕べの街歩きになった。この週末の仙台は、最適の花見日和になるらしい。とはいえ、なぜか今年の私は桜花に心が動かないのである。それが全部の理由か定かではないが、一つだけ思い当ることがある。
 桜の開花は、春の植栽の手入れ時期だという合図でもある。あれもこれも植え替えを早く済ませなければならない。桜が予想より10日も早く咲いてしまって、なんの準備もないので手つかずに日が過ぎていく。たしかに、花見どころではないのだ。

 

 

読書や絵画鑑賞のブログ
かわたれどきの頁繰り(小野寺秀也)






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Last updated  2017.04.08 20:51:51
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