行き過ぎた自前主義
セブン&アイ・ホールディングスが、スマートフォン決済サービスの7payサービスを9月末に終了することを発表しました。
わずか3ヶ月という異例のスピードでの撤退です。
セブンペイは7月1日にサービスを開始しましたが、すぐになりすましでの不正利用が発生しました。
中国人が逮捕されたりする中で、7月4日からはすべてのチャージと新規登録を停止していました。
さらについ先日、セブンペイのみならずセブン&アイのアプリも含め、全アカウントのパスワードがリセットされました。
私のセブン&アイのアプリもパスワードがリセットされており、昨日再設定しました。
このパスワードのリセットは事前告知ではなく、リセット後の通知であったため、混乱を招きました。
私もアプリの会員証を開こうとした時に、パスワードの再設定を求められて、買物を中断して設定する羽目になりました。
このようなことが相次いだため、スタートからわずか3ヶ月での撤退という事態に至ってしまいました。
不正利用の被害総額は3,000万円以上になるということです。
これではやむを得ません。
色々な意見がありますが、私が注目したのは、セブンがこのような事態に至ったのは「行き過ぎた自前主義」によるものという意見です。
開発などは当然外部に委託するのですが、このような新サービスの展開を小売のノウハウしかない企業が自前でやろうとしたことで失敗した、という論調です。
確かに「餅は餅屋」ということわざがある通り、複数の専門家(チームが形成できるほど)を社内に招聘する、外部企業と提携する、など、知っている人にやってもらうということが、結局は良いということです。
ノウハウがないものを、無理やり自分たちでやろうとすると、結局はうまくいかないというケースはよくあります。
行き過ぎた自前主義は、失敗のもととなります。
柔軟な思考が大切だと痛感します。