「京都御所ゆかりの至宝」を見る
今日は、京都国立博物館で開催されている特別展「京都御所ゆかりの至宝」‐甦る宮廷文化の美を見に行った。平日なので比較的空いていたが、先日のNHK日曜美術館で紹介されたばかりなので、平日にしては多い人出だった。特に最初の部屋が満員でなかなか説明文が読めずに待たされた。しかし、館内に進むにつれ混み方は緩和され後半の部屋はがらがらというほどの空きようだった。いつも思うのだが、最初に人気ある展示を持ってくるとこのような混み方になり、陳列の仕方に問題があるように思う。(ちなみに大阪市美術館では、後半に見応えのある作品を展示するようにしている)御所の至宝というタイトルであったが、現在御所にあるものという意味ではなく、これまでの歴代天皇ゆかりの宝物という意味で、現在は、天皇ゆかりの寺社に保存されていたり、桂離宮などの宝物などが多かった。歴代の天皇が収集した品々は、当時の技術の粋を集めたものであり、日本文化を象徴するものであると思われ、それぞれに見応えがあった。展示は全部で130点(実際には入替えがあるので110点)が、次の8つに分類して展示されていた。1章.京都と天皇の遺宝 国宝「後鳥羽天皇像」など47点。2章.桂宮家と桂離宮 19点3章.宮廷と仏教 国宝「花園天皇像」など13点4章.宮廷の装束 12点5章.御所の工芸 8点6章.紫宸殿の荘厳ー賢聖障子絵 これは圧巻!7章.御所を飾った障壁画 14点8章.御所を飾った屏風絵 15点一番の圧巻は6章の中国の聖人32人を描いた20面の障壁画である。御所の紫宸殿を飾っていたもので今は仁和寺にあるそうだ。後半の障壁画、屏風絵は皆素晴らしく、大作なので大きな部屋に5~7点の展示しかなく、人も少なくゆっくりと鑑賞することができた。以下、パンフレット及び関連サイトから展示品の一部を紹介する。画像は、車争い図屏風(右双)、日月蒔絵硯箱、金装三葉葵桐紋蒔絵飾太刀、修学院離宮中御茶屋客殿の釘隠(七宝笹竹形)、青磁鳳凰花生、太刀銘大和即長銅花生銘割桜、風天水天像、山水図屏風(海北友松筆)、蔦細道蒔絵文台・硯箱、高倉天皇宸翰消息、桂離宮引手釘隠(月字形、水仙形)十二単の内唐衣・表着(東福門院和子の御料)、賢聖障子絵(狩野孝信筆)、巌上麟鳳置物、白磁雌雄鶏置物、清涼殿名所図襖青葉山図襖(土佐光文筆)牡丹麝香猫図襖(伝狩野永徳筆)、牡丹図襖(狩野孝信)、入場券(図柄:牡丹麝香猫図の右部分)琴棋書画図屏風(山本素軒筆)、花鳥図屏風(狩野永敬筆)、看板、パンフレット(部分),修学院離宮中御茶屋客殿の釘隠(七宝花車)冬晴に 御所のゆかりの 至宝見る