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カテゴリ:地球を歩くコツ
パキスタンのペシャワールからカイバル峠を通ってアフガニスタンにあるパシュトゥン人の街ジャララバードへ向かうことにします。カイバル峠は、アレクサンダー大王やチンギスカンなどが通った峠です。三蔵法師(玄奘)もこの地を訪れています。 ペシャワールをバスで出て1時間もしないうちに荒涼とした景色が現れて来ます。峠へ向かう道の両側は灰褐色に染まっていて木も草もありません。だぶだぶのズボンに裾が膝まであるシャツを着てターバンを巻いたたくさんの男たちが歩いていて、みな武装しています。体に弾帯を巻き付けています。パシュトゥン人です。1893年にイギリスにより策定されたアフガニスタンとパキスタンの国境はありますが関係ありません。パシュトゥン人にとっては、この地域は、自分たちの国、パシュトニスタン国です。 茶褐色の塀で囲まれた土で造られたような建物が所々にくっついています。城砦にも見えます。砲座、銃眼の付いた塔が四隅に立っています。その奥にある四角の楼が全体を統括しているようです。 突然、バスの中に、武装したパシュトゥン人が乗り込んできて、いきなり銃を掲げて演説が始まります。「この辺りは自分たちが統治している治外法権地域だ。パシュトニスタン国の実現のための独立運動をしている。ここを通過するものは通行料を支払うことになっている。」一人一人から通行料を徴収して、彼らはバスを降ります。バスはアフガニスタンとの国境へ向かいます。(「私はパシュトゥン人が好きだ」シリーズは、今回で終了とします。ありがとうございました。) (この記事は1977年当時のことを書いています。) 写真は、ペシャワールで見たSL、カイバル峠の景色。 【Bon appétit !】 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2024.01.26 06:19:45
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