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カテゴリ:読書
昨年11月に、小樽市での文化セミナーで茂木健一郎氏の講演を聞き、
その時に「『赤毛のアン』に学ぶ幸福になる方法(講談社文庫)」茂木健一郎著を購入した。 茂木氏は、少年時代に「赤毛のアン」に出会ってファンとなり、 高校時代には原書でこの本を読み、以来彼の座右の本であったようだ。 もちろん私も、少女時代には赤毛のアンシリーズを愛読したのだけど、 アンから離れてもう50年近くたっている。 彼の本を読んで、もう一度アンに再会したくなって、 年末に図書館で「赤毛のアン」ルーシー・モード・モンゴメリ作、 掛川恭子訳、 講談社を借りてきた。 年末年始はバタバタしていて、一昨日・昨日と二日間で、一気に読んだ。 アンに再会したというより、アンに夢中になっていた自分に再会したような気がする。 もう50年も前に読んだのに、私は読み進めるにつれてどんどん物語を思い出し、 (不思議なことに、読む前にはまったく内容詳細を思い出せなかったのに…) ギルバートとのエピソードをはじめとして、 様々な困難に彼女が出会い、それを必死に前向きに乗り越えてゆく姿に、 胸が何度もキュンとなってしまった。 あの頃は想像もできなかったせいか、初めて読むような気持ちになったのは、 アンを養子にしたマリラとマシューなど、彼女を取り巻く大人たちの心境の変化などである。 私が少女のころに読んだのは、訳者は村岡花子氏だったと思うが、 雰囲気は少しは違うのだろうか。 次に図書館に行った時は、村岡花子訳を覗いてみたい。 この本を読んだ頃、私も思春期の入り口にいた。 つまり、親との関係、友達との関係、そして何より自分というものと向き合い始め、 不安や戸惑いに突入しつつあったころだと思う。 私はずいぶんアンに励まされ、日々の諸問題に向き合うヒントをもらったと思う。 あの頃私の机の上には、古本屋でお小遣いで買ったアンシリーズがあったのだが、 いつの間にか処分してしまったようだ。 まあ、当時の私は読書だけが心の支えみたいだったから、 アンシリーズだけではなく、色々な古本をたくさん集めていた。 多分、私が処分したのではなく、私が家を出たとたんに親に処分されてしまったのだろう。 何せ私には、愛読書を処分するなど絶対に無理なことだから。 アンシリーズ、もっと読んでみようかな。 大人になったアンに対しては、当時はあまり想像力が働かなかったと思うので、 再会というよりは、やっと出会えるのかもしれないから。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2013年01月09日 09時40分45秒
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