|
カテゴリ:テレビ・映画・ビデオ・観劇
久しぶりに札幌シネマフロンティアで、
シネマ歌舞伎「東海道中膝栗毛 歌舞伎座捕物帖」を見てきた。 映画を見るときは、いつも長年うつ病で療養中のTさん。 彼女は障がい者手帳を持っているので、美術館・博物館・映画などに一緒に行くと 私は「介助者」として割引や時には無料にもなるのだ。 別にそれが目当てで彼女と一緒に行くわけではなく、少しでも楽しい時間を共にしたいし、 それで少しでも彼女に笑顔の時が増えたならいいと願ってのことである。 そして彼女もまた、観たり聴いたりすることが好きな人だし、 私が少しでも割引になることで彼女の精神的負担が軽くなるという一石三鳥くらいなのだ。 さて、今回もとても面白かった。 歌舞伎は古典物もいいけれど、私は新作歌舞伎は好きである。 何といっても、歌舞伎や昔の風俗習慣や古い物語に精通していなくても、 現代的な要素がふんだんにあるので、歌舞伎になじみのない人でも十分に楽しめる。 『東海道中膝栗毛 歌舞伎座捕物帖』作品紹介 弥次郎兵衛 喜多八 宙乗り相勤め申し候 原作:十返舎一九 構成:杉原邦生 脚本:戸部和久 脚本・演出:市川猿之助 歌舞伎座の夏芝居の風物詩として好評を博してきた『東海道中膝栗毛』。 平成二十八年歌舞伎座「八月納涼歌舞伎」ではお伊勢参りの途中でラスベガスにまで行ってしまうという新たな弥次喜多の物語が上演され話題となり、 翌年にはシネマ歌舞伎として公開されました。 そんなお馴染みの二人が活躍する今回の物語は歌舞伎座で殺人事件に巻き込まれていく推理劇! 弥次さん喜多さんのお騒がせコンビが奇想天外な謎に挑む、"やじきた"初のミステリーを映画館の大スクリーンでお楽しみください。 あらすじ お伊勢参りから江戸へと戻った弥次郎兵衛と喜多八。伊勢までの道中で一文無しとなった二人は、仕方なく歌舞伎座でのアルバイトを再開します。 劇場では連日大入り満員で芝居は大盛り上がり。しかし、舞台裏では俳優の悪い噂が流れ不穏な空気が。 一方、弥次喜多の二人は相変わらずの失敗続き、怒られてばかりの日々。 そんなある日、舞台で殺人事件が発生!弥次喜多の二人は犯人として疑われてしまい・・・ 配役 弥次郎兵衛:市川 染五郎(現・松本 幸四郎) 喜多八:市川 猿之助 大道具伊兵衛:中村 勘九郎 女医羽笠:中村 七之助 座元釜桐座衛門:市川 中車 天照大神:市川 笑也 瀬之川伊之助:坂東 巳之助 中山新五郎:坂東 新悟 玩具の左七:大谷 廣太郎 芳沢綾人:中村 隼人 女房お蝶:中村 児太郎 舞台番虎吉:中村 虎之介 伊之助妹お園:片岡 千之助 伊月梵太郎:松本 金太郎(現・市川 染五郎) 五代政之助:市川 團子 瀬之川亀松:中村 鶴松 芳沢小歌:市川 弘太郎 瀬之川如燕:市川 寿猿 芳沢菖之助:澤村 宗之助 芳沢琴五衛門:松本 錦吾 若竹緑左衛門:市川 笑三郎 同心古原仁三郎:市川 猿弥 同心戸板雅楽之助:片岡 亀蔵 鷲鼻少掾:市川 門之助 関為三郎:坂東 竹三郎 歌舞伎って、本当に変幻自在・融通無碍でなんでもありのことが可能な演劇だ。 それを演じる人たちは幼い頃から歌舞伎役者になるための修行を積み重ねているので、 若くても所作や発声、身のこなしなどがしっかりしているので、 どんなにお笑いの要素が多くてもとても美しく品がある。 そこに私はいつも感動するのである。 歌舞伎役者のどなたかが言っていた、 「しっかり型を学び、それを破ることが本当の型破り」という言葉を思い出す。 今回は歌舞伎座での殺人事件の謎解きというミステリー仕立てだったので、 大道具などのからくりも紹介するなど、色々な意味で興味深かった。 また、市川團子(市川中車の息子)と松本 金太郎(現・市川 染五郎で現在の松本幸四郎の息子)という少年コンビも大事な役で登場しており、彼らの今後も楽しみである。 来月は「刺青奇偶(いれずみちょうはん)」なのだけど、 中村勘三郎、市川玉三郎、片岡仁左衛門がでるとなれば、何としても観たいものだ。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
[テレビ・映画・ビデオ・観劇] カテゴリの最新記事
|
|