NHKスペシャル 昭和天皇は何を語ったのか ~初公開・秘録「拝謁(はいえつ)記」~
とても興味深く視聴した。
そしてこの記録は、読む人によって随分とらえ方が違うのではないかと感じた。
私は、田島道治初代宮内庁長官が、昭和天皇と立場を超えて共鳴するものもあり、
お互いに率直な思いを語り合った記録のように感じた。
何より、田島氏が新たな象徴天皇像を天皇以上に真剣に考え、
天皇の意を理解しながら今後の日本のためにと体を張って、
ある意味では命がけで職務と天皇に向き合った姿に、とても感動していた。
そしてその克明な記録である。
それがどのような思いと意図で書かれたのかは本人しか知る由もないが、
少なくてもその時は、新しい日本の姿の歴史を作っていることを自覚し、
とにかく正確に記録しておこうという一心で書いたものだと思う。
ただ、やはり私は、昭和天皇にこれだけの退位の意志があったのだから、そうしてほしかったと思う。
当時の時代状況をわかってはいないけれど、
戦争の最高責任者である天皇の責任を明確にしなかったことが、
政治や官僚の無責任体質をその後も踏襲してしまったと思うからだ。
ただ、日本人のことだから、天皇が退位したら「ありがたい大御心」などと言い始めて、
もっと戦争責任がうやむやになっていたかも。
昭和天皇 拝謁記 旧軍否定も再軍備や憲法改正に言及
これが現在の安倍政権の金科玉条として使われないかととても不安である。
なんたって、こんな人↓だから。
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