2465988 ランダム
 ホーム | 日記 | プロフィール 【フォローする】 【ログイン】

マイペース70代

マイペース70代

【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! --/--
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

PR

フリーページ

慶應通信のページ


思い出・・一期一会


一期一会


思いがけない再会


痴呆について(祖母を思い出しながら)


K君へ・・人はみんな同じではないよ


手を出さないで、見ててね


北の国から・・私の吹雪体験


Yちゃん


長倉洋海さんとアフガニスタン


生き急いだNさんへ


卒業仲間


沖縄の戦跡巡拝


旧友とのおしゃべり


学生無年金障害者訴訟判決/Yさんのこと


他生の縁


法事にて /「義兄」のこと


Mとの思い出


縁は異なもの


映画「ハッピー」とTさんのこと


同じ父なのに・・


かつてのヤンキーボランティア


阪神淡路大震災こと


叔母の「死」に思う


悪夢の思い出


進化する父


早世した友の思い出


障害を持つ子の親の思い


Nちゃん(中学のクラスメート)との再会


出会いの不思議


N先生の思い出


「あの子の笑った顔を見たいんです」


「シュウ君」


数学の思い出


思うことイロイロ


青春や若さって、そんなにいいもの?


NHK「フリーター漂流」を見て


団塊シッポのつぶやき


結婚って何だ?


若者のボランティア活動について思う


笑わなくたっていいんだよ


不倫って、「ひめごと」だと思っていたのだけど・・


普通って、何だろう?


やりたいことは、とにかく手をつけよう


成人式と着物


子どもに不正をそそのかし、見逃す大人たち


「『迷惑をかけない人』を望む母親が増加」に思う


人の心にも「地雷」がある


教師の体罰ニュースで思い出したこと・・


里親について


体罰事件で思い出したこと


「いじめ」は殺人になる


若い頃の苦労は買ってでもせよ。その前に、「子供の失敗は買ってでもさせよ」


読書、映画、観劇など


映画「裸足の1500マイル」


本 「カンボジア 運命の門」


レンタル映画「パウダー」


レンタル映画「タイタンズを忘れない」


本 「大地」パール・バック


本「揺れる子どもの心と発達」高垣忠一郎著


「奪還 」 蓮池透著


「逆さメガネ」養老孟司著、PHP新書


「死ぬにはいい日」


「"It"と呼ばれた子」


「あの世 この世」


「二人目の母親になっている日本の男たち」


パティニョールおじさん (レンタルビデオ)


映画「オリバー・ツイスト」


映画「スタンドアップ」


蟻の兵隊


映画「ハンナ・アーレント」


「引きこもり狩り」 芹沢俊介◎編


印象に残った絵本色々


映画「誰も知らない」


映画「白いカラス」


映画「父親たちの星条旗」「硫黄島からの手紙」クリント・イーストウッド監督


映画「愛を読む人」


2024年03月14日
XML
テーマ:エッセイ(97)
「我が心の石川啄木」(47歳)

色あせて手垢やシミがついた一冊の本「啄木詩歌集」。それは、中学生になりお小遣いを貰うようになってから、生まれて初めて自分で買った本である。あれからもう三十五年も経ってしまった。
 啄木との出会いは、小学五年生の頃だったと思う。確か、彼の伝記を読んだのがきっかけだったが、その生い立ちよりも、そこに書かれていた短歌が私の心をわしづかみにした。
 私はノートに短歌を書き写し、暇さえあれば口ずさんでいた。どの歌も、なぜか心にジンときた。まだ子どもだった私が、彼の何に共鳴していたのか今でも不思議な気がするが、それらの歌は私がこれから踏み入れようとする青春や、大人の世界の悲しさや切なさを予感させ、同時に強い憧れも感じさせたのだろう。
 どうしても彼の書いたものを全て知りたいと思い、私はその詩歌集を買ったのだった。
 それには、「一握の砂」「悲しき玩具」と、詩集「あこがれ」が収められていたのだが、詩の方は言い回しや言葉が古臭く、どうも馴染めなかった。
 短歌のわかりやすさとのギャップが大きいこともあり、詩は一読して(難しい)と見捨て、ひたすら短歌だけを恋し続けた。思えばあれは、私の初恋だったのかもしれない。
 中学生になり密かに憧れる人もいたが、それが自分の真情なのか啄木の心情なのか、今ではよくわからない。ひょっとすると、啄木の心に重ね合わせるために、似た雰囲気の人を求めたのではないかとさえ思う。
 そのせいか、私の現実の初恋は何とも歯切れが悪く、その人のどこがいいのかもぼやけたものになってしまった。私の啄木熱は、何と高校生になっても続いていた。
 大人になって啄木の現実生活を知るようになり、その身勝手さや、あまりの自己中心性にショックを受けもしたが、彼の歌を好きなことには変わりはなかった。
 今でもこの詩歌集を開くときには、「初恋のいたみを遠く思い出ずる日」になり、胸がキュンとしてしまうのである。


思春期に石川啄木を好きになった人は多いのではないだろうか。
でも今では、彼も随分と過去の人というか歴史上の人物に近くなってしまったので、
若者では知らない人も多くなってしまったかもしれない。
しかし彼の短歌は、口語体と言うか話し言葉に近いものなので、現代人にもすんなりと理解できる歌である。
そして、彼は若くして亡くなったこともあり、まさに思春期のままに生きて詠んで旅立ったため、はっきりいって大人の歌はない。
周囲にとってははた迷惑な人だったと思うが、それがあってこそのあの歌の数々と思うと、何とも複雑な気持ちになる。
もし彼が長生きして、沢山の人達に愛され支えられてこその人生であり命だと知った時には、どんな歌を詠んだのかなと思ったりもする。
でもその時は、彼の短歌の魅力は失われ、つまらない普通の歌になっていたのかもしれない。
ともあれ私は、啄木の短歌のおかげで、自分の心を言葉で表現することを知ったような気もする。

石川啄木の生涯と文学 26歳の生を二冊の歌集に凝縮





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

最終更新日  2024年03月14日 09時11分21秒
コメント(0) | コメントを書く
[過去のエッセイ・ポエム] カテゴリの最新記事


キーワードサーチ

▼キーワード検索

プロフィール

みらい0614

みらい0614

カテゴリ

お気に入りブログ

それぞれの事情(1… New! 佐原さん

真に優しいとはどい… New! 楽天星no1さん

図書館の本 New! ぼちぼち7203さん

『華僑二世徐翆珍的… New! Mドングリさん

そればっかり New! k-nanaさん

コメント新着

 みらい0614@ Re[1]:備忘録(10月28~11月1日)(11/05) maki5417さんへ 時間もお金も労力もかか…
 maki5417@ Re:備忘録(10月28~11月1日)(11/05) ゴミ出しは、時間もお金もかかり疲れます…
 みらい0614@ Re[1]:選挙には行きましょう(10/26) maki5417さんへ 大した考えでもないです…
 maki5417@ Re:選挙には行きましょう(10/26) 今回は対象の裁判官の裁判履歴や考え方を…

ニューストピックス


© Rakuten Group, Inc.
X