テーマ:水系ペットのお話(2825)
カテゴリ:飼育器具・用品
さてさて、皆さんの中にわざわざブラインシュリンプ育ててシーモンキー飼育を楽しみたいと言う方がいるかどうかは別として、今回は普段は孵化した途端に餌と化してしまう哀れなブラインシュリンプの飼い方講座ぁ~♪ ブラインシュリンプ、つまりアルテミア・サリーナ(Artemia salina)を孵化させる方法は前回紹介したのでその通りにすればよいとして、ここでいくつかのポイントがあります。まず、塩分濃度ですが餌として用いる時は2~3%程度の食塩OKと書きましたが、不思議な事に塩分濃度は薄めの方が稚エビ(正確にはノープリウス幼生)は早く孵化するようです。ところが、そのまま育成をしたいのであれば塩分濃度は濃い目にしておいた方が良い結果が出ます。なぜそうなるのかはよく判りませんが、とにかくシーモンキー飼育を楽しみたいのであれば、はじめから水1リットルあたり35g程度の粗塩を溶かしておく事をお薦めします。 それと、飼育するのであれば、大量の稚エビを孵化させる必要はありません。逆に、あまり大量の稚エビが一度に孵化すると、酸欠や水質の悪化で1~2日程度で全滅しちゃいます。1リットルのボトルで飼育するのなら50匹も孵化してくれれば十分です。また、極少量を孵化させるので、エアレーションなども必要ありません。さらに、一刻も早く大きくしたいっ!と言うのでなければ水温も20℃以下でも大丈夫! 孵化させる事自体は餌用に用いている時と同じなので問題ないとして、最大のポイントはブラインシュリンプの餌でしょう。自然界ではこいつらは水中に漂う植物プランクトンを摂取しています。したがって、飼育水の中にこのような植物プランクトンが発生していれば申し分ないのですが、特にセットしたばかりの水槽ではその期待も出来ません。そのような時には、人間様用のクロレラの錠剤を細かくすりつぶして、極少量を与えてください。また、本格的にやらない時がすまないっ!って言う方には、養殖用餌料を扱っている業者から生クロレラを購入する事も出来ます。こちらは、はじめからブラインシュリンプやワムシ、ミジンコの育成用とうたっており、1ヶ月程度であれば冷蔵保存も可能です。・・・ただ、問題なのはあくまでも業務用なので、容器が馬鹿でかい事です。うっかり、冷蔵庫にでも保管しておくと青汁と間違えて、飲んじゃう家族もいるかもしれません(笑)。まぁ、飲んだって体に毒って事はないですけどね。 我が国では、ブラインシュリンプを大きくしようって言う殊勝な奴はあまりいないのか(笑)販売されていませんが、さすが観賞魚先進国のヨーロッパではちゃんとブラインシュリンプのための餌が販売されています。2番目の画像の商品はその一つで、おそらくはクロレラかスピルリナの粉末が主成分なのでしょう。エライッって感心すべきなのか、暇だね~ってあきれるべきなんでしょうか??うーん・・・(笑) ところで、最近海水魚の繁殖を楽しむハイレベルのマリンアクアリストの中には、ブラインシュリンプに高度不飽和脂肪酸を含有した粉末を食べさせて、それを海水魚の餌にする人がいます。これは、ブラインシュリンプや人工餌では不足しがちな海水魚の必須脂肪酸を強制添加するために、ブラインシュリンプを動くカプセルとして使っている訳です。ただ、このパウダーはあくまでも海水魚に必要な栄養を補給するための添加剤なので、ブラインを飼育するんだい!って言う方は、わざわざここまでのものをそろえる必要はありません。クロレラの粉末で十分用が足ります。 水温や栄養状態によりますが、孵化後3~4週間もすれば、ブラインシュリンプは冒頭の写真の如く、なつかしのシーモンキ~に大変身してくれます。でも、改めてよく観察してみると別に可愛くもなんともない気がします。こうして、子供の頃の夢がまた一つ儚く消えていくんですね~(涙) それと、ついでですがブラインシュリンプの雌雄は、成体の頭部を見れば一目瞭然です。鼻?がゾウみたいに肥大化してる見るからに化け物っぽい奴がオス、比較的控えめな頭の形状なので少しはまともな生き物に見えるのがメスです。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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