テーマ:ベタが大好き!(585)
カテゴリ:逸品堂通信
まぁ、当然のことながら全身がピンクベースの品種であることは確かなのですが、まだ品種として確立しているほどではないようでその表現形は大きなバラツキがあります。おそらくは、元になる品種から来るものなのでしょうが2つのタイプに大別できるようです。 一つ目がトップの画像のように、ボディは淡いピンクでヒレは濃いピンクのタイプ。これは、品種作出のどこかの時点でカンボジアと言う品種を使っているのでしょう。ちなみにカンボジアとはボディがクリームホワイトで各ヒレが朱赤の古典的な品種です。このタイプの特徴はボディの淡いピンクが美しい発色を見せる事にあります。反面、ボディの地色が淡色系の為か、ボディに染みのように暗褐色の模様が入っている場合がほとんどです。 もう一方のタイプは、ベースがソリッド・レッドなのでしょう、全身がほぼ均一に濃いローズピンクに染まります。ベースとなるソリッド・レッドに良質な個体を用いれば、ソリッド・ピンクの作出も可能と思われるのですが、なぜかそのような個体を今まで目にした事がありません。2番目の画像のように、鱗が暗褐色に縁取られている個体ばかりです。 決して稀少な品種ではありませんが、バンコクのブリーダー達が意識して作出しているような感じがなくどちらかと言うと偶発的な品種のようです。日本人にはかなり受ける色調だと思うのですが、これも国民性の違いなんでしょうかね~?その為かどうかは判りませんが、今のところ明らかにピンク・マルチのメスと判断できるようなメス個体にもお目にかかったことがなく、眼にするのはオスばかりです。また、ほとんどの個体は、鑑賞面から言ってお世辞にも美しいとは言えない物で、とても仕入れる気になりません。綺麗な個体と言う点から考えればかなり稀少と言うことになると思います。 ご質問をいただいた一方の方から「遺伝的には固定されているのでしょうか?」と言うご質問も併せていただきましたが、メスを入手した事がなく親しいブリーダー達が手掛けていない為、情報を入手する事も出来ないので、どの程度固定された品種なのかは私には判りません。ただ、市場に出回る個体の表現形のバラツキから考えると、まだ固定率はあまり高くないのではないかと想像されます。特に、メスにカンボジア系を用いた際の次世代の表現形に関しては、私の乏しい知識ではなんともお答えのし様がないと言うのが、悲しいながら現状です。 種親のメスと言う事であれば、私的な意見ではありますがカンボジア系よりも全身がやや青みがかった、体中に余計な発色のないパステルホワイトの個体がよろしいのではないでしょうか。・・・って、そんなメスを入手する事自体があんまり容易ではありませんけど(苦笑) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2008/10/16 01:20:08 PM
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