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まいかのあーだこーだ

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2022.08.16
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できるかなの「のっぽさん」とか、
リトル・リチャードの「のっぽのサリー」とか、
ヘンリー・クレイ・ワークの「大きなのっぽの古時計」とかがありますが、

この「のっぽ」という俗語は、
もともと東京の言葉だったらしくて、
夏目漱石の『三四郎』にも出てくるんですね。



先日のNHKの「究極の短歌・俳句100選」に、
によつぽりと秋の空なる不尽ふじの山
という江戸中期の俳句が出てきたものだから、

この「にょっぽり」は、
一方では、井上ひさしの「ひょっこり」にも似てるけど、
他方では「のっぽ」にも関係してるんじゃないかと思ったわけ。

(ただし、俳句を詠んだ上島鬼貫は江戸じゃなくて伊丹~大坂の人です)

ちなみに「にょっぽり」は、
"平らな所から物がとび出る様子""抜きん出て高い様子"を意味する副詞で、
同義のものとしては「にょっこり」や「にょっきり」などもあり、
いずれも江戸時代に使われていたらしい。

俳諧・鸚鵡集(1658)「花の真によつこりと出るや玉椿」
俳諧・信徳十百韻(1675)「朝夕の嵐を送る松の坊 やぶれし甍峯にによつきり」
俳諧・大悟物狂(1690)「によつぽりと秋の空なる不尽の山」
浄瑠璃・本朝二十四孝(1766)「椽がはにまたによつほりと石燈籠」


現在の日本語にも「にょきっと」のような形で残っていますね。



井上ひさしも使った「ひょっこり」は、
鎌倉初期に使われていた「ひょくり」からの転といわれていて、
その「ひょくり」は鴨長明の『続無名抄』に出てくるのだそうです。

これと似た意味の言葉として「ひょっと」という副詞もありますが、
こちらは江戸の初期に生まれたものだそうです。
つまり「ひょっと」よりも「ひょくりと」のほうが古いわけですね。

平安時代には使われていた「ふと」という古い副詞から、
江戸になって「ひょっと」という副詞が派生したとの説も見受けますが、
むしろ「ひょくりと」から「ひょっと」が派生したと考えるほうが分かりやすい。

もっとも、
平安時代の「ふと」という言葉が、
現在と同じように「huto」と発音されていたとはいえず、
どちらかといえば「pyutto」みたいな発音だったのかもしれませんが。



かたや「のっぽ」の語源を調べてみたところ、
なにやら韓国語由来だなんて学説もあるのだけど、

…まあ、

ふつうなら、
「とんぼ(飛ん棒)」や「あめんぼ(雨ん棒/飴ん棒)」と同じように、
あるいは、
「赤ん坊」や「暴れん坊」や「食いしん坊」などと同じように、


「伸っ棒/伸っ坊」だと考えるのが自然です。


そこから派生して、
「のっぽり」だとか「にょっぽり」のような擬態語が出てきたとしても、
それほど不自然ではない。



ただし、
「のっぽ」が近代の東京で生まれた俗語だとすれば、
発生の順序が逆なので、この説は成り立ちません。

実際、
「のっぺり」や「のっぺらぼう」などの言葉は、
すでに江戸時代には存在したようなのですが、
「のっぽ」の用例が江戸に遡るという情報は見当たらない。

「ひょっと」より「ひょくりと」のほうが古いのと同じで、
「のっぽ」よりも「のっぺり」や「にょっぽり」のほうが古いのかも。


いずれにしろ語源俗解の域を出ませんが!




ついでながら、
まったくの余談ですけど…

東京の「日暮里」(にっぽり)の語源は、
新しい開拓地を意味する「新堀」(にいぼり)だそうです (^^)






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最終更新日  2022.08.16 09:50:07
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