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白い倍音の魔法使い

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mariyo@ Re:1月25日(水) 感染者のはなし(01/25) 今年もお誕生日のメッセージを送らせてい…

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April , 2024
July 2, 2020
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父を泣かせてしまった。
実家で、父に電話をかけるように言った。
 最近、父は家族以外の人に、電話をかけるのを嫌がる。
おそらく、難聴と脳の衰えのせいで、相手が何を言ってるのかわからないからだろう。
高齢なんだからそれは仕方がない、だからと言って、他人とコミュニケーションをとるのを
嫌がらないで欲しい。
「相手が何を言ってるのかわからなかったら、聞けばいいんだよ
耳が遠いからよくわからないので、ゆっくり話してくださいとか
大声で話してくださいって、言えば、たいていの人は察して
お父さんがわかるように、親切に話してくれるよ」
と言うのだが・・・

 昨日も、ブツブツ文句を言いながら電話に向かっている姿を見て、
わたしは、突然キレた。

 電話に向かって行き、バン!と両手で電話を叩いて電話を切り
「そんなに嫌なら、もう電話するな!!
難聴者向けの電話も買ったのに、そんなに嫌なら、こんな電話捨ててやる!!
二度と電話なんかするな!!!!!」
と叫び、電話を引きちぎろうとした

 が、その一瞬、
「壊してしまったら、もったいない」
「こんなことをしても、結局また買わなくてはいけなくなる」
という考えが瞬時に浮かび、かろうじて動作を止めた。
 でも、何かワーワー叫んでた、わたし。

というのは、そのご、何を言っていたのか、あんまり覚えてない。
 
 気づくと父が、ベッドの端に座り、両手で顔を覆って
「なんでや、なんでや・・」と泣いていた。

 私は、無の気持ちで、床に体操座りで座り、前をぼんやり見つめてた。
泣いてる父を見て、申し訳ないとか、怒りとか、悲しみとかも何も感じず
ぼーっと前を見つめてた。

 しばらくすると父が、ティッシュで鼻をかみ、
床に正座して座り、
「申し訳なかった、俺が悪かった・・」と泣きながら言い
二度、頭を下げた。

 私は、何も答えず、相変わらず無の気持ちで、ぼーっと前を見てた。

 父はその後、黙って電話をし始めた。

 父は涙もろい、
私の結婚式の日も、ボロボロ泣いてた。
テキパキと接客をしている母の隣で、
来客者には、うなずくだけで何も語らず涙を垂らしてた。
 
 普段も、私が「おとうさん大好き」と感謝の気持ちを惜しみなく伝えるだけで
すぐ涙ぐむ。

 でも、今回のように、私が怒ったことで、泣いたのを見たのは初めてだった。
私は、あのときは、本当に頭が「無」の状態で、なんとも感じなかったけど
目の前で、怒りで親を泣かしてしまったのは、私も人生で始めてだ。

 あとで、「お父さん、なんで泣いたの?」と聞いたら
「あんなにも、〇〇(私)を怒らせてしまったのか、と思ったら、悲しくて・・」
と言った。
 
 わたし、そんなに恐ろしかったんだろうか・・
親を泣かせるほどの怒りだったんだろうか・・
「我を忘れる」というのはああいう状態なんだろう。
 つい最近、父に買ったエアコンも、そばにバッドがあったら、
怒りで叩き壊していたかもしれない。
 父に暴力を振るおうと思わなかったのは、本当に幸いだった。
私の怒りは「モノ」にしか向いていなかった。
もし、父に怒りを向けていたら、私は、我に返ったとき
死ぬほど後悔するだろう・・・

 人がキレる境界線っていうのは、けっこう、危うい線なのかもしれない。
すぐ飛び越えてしまえるような、細く低い線なのかもしれない。

 ものすごく、こわい・・

 気を付けないと、
大切なものを失ってしまう。
わかってはいるが、理性でコントロールできない状態が、「我を忘れる状態」か。

 そのご、お互い気持ちが落ち着いて、何もなかったかのように
また普通に会話を始める、父と娘。

 私は怒鳴った後遺症で、しばらく喉に痛みが残った。
それほど、大声で怒鳴ったんだろうか・・
自覚がないけど
父が泣くほどだから、よほど大声だったんだろう。

 叫んで喉が痛い、と父に言ったら
これを飲むとよい、と龍角散をくれた。

 飲むと、その粉っぽさにムセて咳き込む。

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Last updated  July 2, 2020 12:17:20 PM
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