団地ジオラマ---千里山団地全部計画(その6)---
千里山団地のジオラマ製作記、今回は地形のつづき。前回は発泡ポリプロピレンを等高線に切り出して接着する所までを書きましたが、今回はそのつづきです。その前に、等高線の板を接着して重ねる時の注意点を書きます。等高線を貼り重ねる時は、高い方から先に貼っていきましょう。つまり頂上から順にふもとまで進めてゆくということ。今回は一番ふもとから積み重ねていったのですが、上に行くに従って、貼付け位置の誤差がだんだん大きくなってしまいました。特に今回の模型は900mm×900mmのスペースの模型を450mm×900mmに分割して製作しているので、真ん中でつなぎ目ができる予定でしたが、等高線を切り出しては貼付け、積み重ねて行くに従って、真ん中のつなぎ目に隙間が空き、それが上に行くに従ってどんどん大きくなってしまったのです。接着剤は乾いてしまったので今更修正はできません。そこで・・・思い切ってつなげてしまいました。これにより、頂上まで張り合わせた発泡ポリプロピレンは畳半畳分の地形状の物体になりました。この大きさ、けっこう取り回しが悪いのです。地形の裏側は、地形に合わせて全体的に大きなくぼみ状になり、そのままではいずれつぶれてしまいます。そこで、地形の裏側には余った発泡ポリプロピレンで柱となる補強を付けました。このままでは強度的によろしくないので、地形全体のベースとして、900mm×900mmの大きさの段プラ製の板を裏打ちします。これで、壁に立てかけられるくらい強度が出ます。そして、次に行うのが、階段状になった地形の表面を滑らかにする作業です。この発泡ポリプロピレン製の地形の上に、紙粘土を盛りつけてゆきますが、その前に、表面の処理を行います。紙粘土の食いつきが良くなるように、発泡ポリプロピレンの表面全体に自動車用のプラサフを吹き付けます。このプラサフは意外と強力で、ポリプロピレンの表面を若干溶かして荒らし、表面に凹凸を作ります。この凹凸に紙粘土を付けてゆきます。階段状の地形のうち、まずは凹んだ部分から紙粘土を付けます。紙粘土は最近見かけるようになってきた比重の軽いものを使用します。商品名も「かるーい紙ねんど」。100円ショップでも入手できます。これを少量の水を付けて良く練ったら、地形の表面に付けるというよりは「なすり付ける」ようにすり込みます。そうすると、最初のうちは密着していなかった紙粘土が、次第に薄く延びて表面に馴染むようになります。この紙粘土、けっこう安価なのと、意外と軽く、乾燥するとスポンジのような弾力が残り、ヒビ割れもほとんど出ませんので、おすすめです。鉄道模型のレイアウト等の地面の製作にも重宝するかもしれません。つづく。