マイナスイオンはオカルトか?
マイナスイオンという言葉が流行して久しい。巷ではマイナスイオンの効能をうたった商品が溢れており、大手のメーカーもこぞってマイナスイオン発生の商品を発売しているほど、マイナスイオンは今や商品の付加価値として正式に認められているようだ。ところで私Mishizawaは実は大学院の理学研究科修士終了なのですが、マイナスイオンが何であるのか、今だに理解できない。マイナスイオンという言葉が流行りだした当時、同じ理学研究科の友人(化学科出身)と話をしてみたのですが、やはり彼にもマイナスイオンが何なのか理解できないという。「イオンって、水溶液中に溶解したものが電離してできるモノだよね」「マイナスイオンというからには、負の電荷を持ったイオンだよね」「それが空気中を漂うのか?」「じゃあ、残った正の電荷を持ったイオンはどこに行くのかな?」「なんか滝で発生するみたいな話だよ」「滝になんか溶けているのか?」「訳わからん」そもそも、マイナスイオンの定義って一体何なのか?そこでマイナスイオンを前面に出している商品を見てみましょう。■マイナスイオンを大量放出! マイナスイオンリング「天然遠赤外線鉱石のマイナスイオンを放出する効果を活かして、粉末にしたBODY CUTE ミネラルを練りこんでブレスレットにしました。このリングから発せられるマイナスイオンは平均900個/立方cmで、身体に充分な分布量を発生しています。」天然赤外線鉱石からマイナスイオンが放出されるみたいですが・・・その量は平均900個/立法cm・・・多いのか少ないのか?そもそもイオンの個数を考えると、とても少ないのでは?その個数は毎秒?毎分?それとも全数?ちなみに食塩5.8gを水に溶かしたときに発生する負のイオンの個数は・・・約6,020,000,000,000,000,000,000個これと比べると、とても「マイナスイオンを大量放出!」と呼べるような代物ではない・・・・・・ついつい真面目に突っ込んでしまった。マイナスイオンについての科学的な定義について、謎は深まるばかり・・・つづく・・・