口腔ケアについて (がん患者用)
口腔ケアについて 自宅で出来る術後のケア ☆☆☆日常的に行う口腔ケア☆☆☆○1日1回は徹底的に歯を磨く。口腔ケアの基本は歯みがき。食べたらみがく事を心掛け、1日1回、時間にゆとりがある時間を選び、徹底的にみがきましょう。就寝中は唾液の分泌が少なくなり、細菌が繁殖しやすい口腔環境になるので、就寝前の歯みがきがお勧めです。○正しい歯みがき法をマスターする。○定期的に歯科検診を受ける。一般の人は6ヶ月に1回。がん治療を受けた人は3ヶ月に1回を目安に、定期的に歯科医院を受診して、常に口腔内を良い状態にしておきましょう。心臓外科などは、手術前に歯科検診を行って「大丈夫だ」というお墨付きがなければ手術しないそうです。なぜかというと、口の中に炎症があったり、歯の治療が終了していないと、口腔内や歯から侵入した細菌が心臓に届いて、せっかくの大手術が失敗する事もあるからだそうです。がんの場合は、「がん」が発見されてすぐ治療が始まる事が多いので、手術後や抗がん剤の治療の途中などで、トラブルがよく起こるようです。定期的に歯科検診を行って、万全を期し、治療がスムーズにいきますように。○合わない入れ歯や差し歯は治しておきましょう。*再度がん治療を受ける時に口腔内の感染症の原因になる為。○口内炎の原因になる、ビタミンB2、全身状態の悪化を招きやすい貧血を解消するために、鉄分を意識的に摂るよう食事法を工夫しましょう。ビタミンB2・・・牛・豚・鶏肉のレバーやうなぎにたくさん含まれています。鉄分・・・ヒジキや豚レバーなどに多く含まれています。 ☆☆☆口腔ケアのチェックポイント☆☆☆歯・・・虫歯はないか?食べ物のカスがたまりやすいところはないか?歯並び・・・頬粘膜や口唇に強くあたる所はないか?治療済みの歯を歯ブラシの柄などで、軽くたたいて、痛みや響く感じはないか?舌・・・舌苔はないか?舌苔縁や裏側の粘膜の状態は?舌の色は?舌に赤みや口内炎はないか?口唇・口角乾燥や口内炎はないか?口唇の裏側の粘膜の状態は?頬粘膜色はどうか?歯型、口内炎はないか?歯肉 色は健康なピンクか?入れ歯による赤みや傷はないか?その他咽喉・扁桃が赤く腫れていないか? 口の中を清潔にする事と健康は大いにかかわっています。日頃から口腔ケアの徹底を心掛けましょう。 (*^。^*)抗がん剤治療中について免疫力が低下しているため、口腔内の粘膜が傷つきやすくなって起こる口腔内の感染、抗がん剤そのもの、あるいは化学療法の副作用である嘔吐や下痢による脱水の為に唾液が出にくくなって起こる口腔内の乾燥、抗がん剤の副作用による骨髄抑制で出血が起こりやすくなります。さらには口腔内が感染しやすくなって、虫歯(悪化も含めて)、歯周病(悪化も含めて)親知らずが原因の智歯周囲炎、歯の根尖部の感染が原因の根尖歯周炎など歯に関係する炎症が起こりやすくなります。さらに、味覚異常、唾液の減少、放射線治療で起こりがちな、腐骨という症状もあります。がんと口内炎はいっけん関係なさそうですが、口内炎の程度で抗がん剤の治療を続けられるかどうかの基準になるほど、重要な問題です。がん患者の場合、抗がん剤の副作用で白血球や血小板が低下すれば感染しやすくなり、痛みがひどくて食事ができなくなれば、ますます体力が低下して、治療を中止しなくてはいけなくなる事もあります。☆☆歯ブラシの選び方☆☆☆ 歯肉に炎症のある場合は、歯肉を傷つけないように毛の硬さに注意しましょう。歯みがき +歯間ブラシ&デンタルフロスで効果的なケアを。。。歯間ブラシ。。。つまようじを使う要領で歯と歯の間をみがくブラシ。デンタルフロス。。。ごく細いナイロン糸を寄り合わせたもので、食べかすや、歯垢を容易に取り除くことができます。初めての人には、歯間を通りやすく、糸のまとまりも良いワックスタイプが使いやすい。効果的に使うためには、歯科医院で指導を受ける事をおすすめします。