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2016.10.02
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カテゴリ:哲学・思想

世界のエリートが学んでいる教養としての哲学 [ 小川仁志 ]
小川仁志「世界のエリートが学んでいる教養としての哲学」

PHP研究所

2015年刊



 小川さんの要約力、いいですね(^^♪


☆ビジネスに使える「思考法」・・


1.相対主義

 一見正反対の物事の中に視点を変えて共通点を見出し、

 それによって差異を相対化してしまうことです。

 この部分が相対主義の本質だといっていいでしょう。


2.イデア説

 まず大前提として、目に見えるものはすべてまやかしだとみなすこと。

 そして、本質を想起するべく、よく頭を働かせることです。


3.無知のヴェール

 ジョン・ロールズが『正義論』において論じた概念。

 ・・客観的に物事を見るようになるために、自分自身の情報を遮断してみる。


 無知のヴェールは、物事を疑うためのツールとして応用できます。

 目の前で展開している現象は間違っているかもしれないと、

 自分の頭を初期化するために使えるのです。


4.唯名論

 唯名論によると、世の中には普遍というものが独立して存在するわけではなくて、

 あくまで個別の物事があるにすぎないことになります。

 ただ、個々のものには、何らかの共通する要素が存在するのは事実です。

 その場合の共通の名前こそが、普遍と呼ばれるものなのです。


5.カテゴリー論

 カントは、人間が対象となるものをきちんと認識できるように、

 量、質、関係、様相の4つの項目と、それにかかる各々3つのサブカテゴリーを

 掲げました。


 ここでのポイントは、まず時間と空間の軸にあてはめさえすれば、

 物事はきちんと整理できるという点です。

 

6.構造主義

 結局、構造主義とは、「木を見て森を見ず」を指摘する思考法だといえます。

 一部だけに着目していては見えない本質を、全体に目をやることで発見する。

 それが構造主義のポイントです。


6.上部下部構造

 経済にかぎらず。あらゆるものを上部下部構造でとらえて、

 何か大きな物事を動かしていると考えてみるのです。

 現象を現象として表面的にとらえているだけでは、

 物事の本質は見えてきません。むしろ背景こそが大事なのです。


7.権力論

 ミシェル・フーコーは、一貫して権力の仕組みを分析し、批判し続けた。

 結局権力はというのは、自分たちに都合のいいように精度をつくるということです。

 ・・物事の背後に権力関係を見出せるようになると、

 物事のからくりがよくわかってきます。

 自分たちにとっての利点ではなく、権力の側の利点に目を向ける。

 これが裏側を見るということです。


8.超人思想

 ニーチェは、世の中では永遠に同じことが繰り返されているにすぎないといいます。

 彼はそれを永遠回帰と呼びます。

 人生というのは何でもかんでも合理的で理性的に割り切れることばかりではありません。

 不合理なことも含めて受け入れるよりほかないのです。

 抗うから苦しいのです。

 苦しみを受け入れるというのが超人思想のポイントです。



8.根源的時間

 ハイデガーは、根源的時間の概念によって、生が有限であることを自覚して初めて、

 人間は真剣に生きることができるということです。

 常に締め切りを意識して、考え、行動するということです。

 なぜこれが思考になるかというと、時間とは物の考え方だからです。



9.強度

 強度とは、ジル・ドゥルーズが持ちだした概念である。

 種類という概念が質的な差異を意味するのに対して、

 強度は、量的な差異を指している。

 強度のもつ創造的エネルギーはあらゆる分野で生かすことができる。 


10.身体論

 モーリス・メルロ=ポンティは、「身体」を初めて本格的に哲学のテーマにした。

 身体を対象物と私たちの知覚との媒介としてとらえるのです。

 身体は自分の意識と外の世界をつなぐインターフェイスだというのが、

 メルロ=ポンティの身体論のポイントです。


11.言語ゲーム

 ルードヴィッヒ・ウィトゲンシュタインは、私たちは日常生活において、

 言語を交わし、意味を解釈するゲームを行っているという。

 言語ゲームのポイントは、言葉を文脈というルールのもとにおける

 キャッチボールとしてとらえることです。

 したがって、文脈をいかにとらえるかがすべてなのです。

 同じ言葉でも、文脈一つでまったく意味が変わってきます。

 そこを意識して思考できるかどうか。



12.他者論

 エマニュエル・レヴィナスは、西洋哲学に脈々と流れる「私」中心の思想を批判する。

 どうして「私」中心であることがいけないのかというと、他人を同化してしまうからです。

 私たちは自分中心で考える時、他人も同じ考えをもっているかのようにふるまいます。


 「私」とは異なる存在である他者の存在を尊重することで、「私」もまた尊重される

 ようになるというのが、レヴィナスの他者論のポイントだと思います。



13.コミュニケーション的理性

 ユルゲン・ハーバーマスは、一貫して開かれた討議を重視しています。

 ハーバーマスの思想のポイントは、相手に対して開かれた態度で聴く耳を持つこと

 によって、合意が成り立つという部分にあります。

 それこそがコミュニケーションのための理性だというのです。

 価値観は無数にあり、それにしたがって意見も無数に出てきます。

 その中でいかに合意を形成していくか。



14.主体化

 スラヴォイ・ジジェックは、「主体」を主要テーマとした。

 ジジェックの思考のポイントは、生の現実を切り取って、意味を主体化していくという

 点にあります。言い換えると、客観的な世界を主体化によって切り取ることで、

 主観を形成するということです。

 私たちはそんな主体化によってはじめて、自分の意見というものを持てるようになるのです。



15.無知の智

 知ったかぶりをしない。



16.弁証法

 ヘーゲルの弁証法は、反対のものを取り込んで、さらに発展させる点にポイントがあります。

 問題や課題をバネにして、新しい解を導き出す弁証法はプラス思考なのです。

 

17.否定弁証法

 テオドール・アドルノは、いわば差異を差異のままに残しておこうと考えた。

 否定弁証法のポイントは、物事をまとめることなく、差異は差異のままにして

 生かそうという点にあります。

 そんな差異を生かす思考が、多様性を保持するのに役に立つのです。



18.道具主義

 ジョン・デューイは、プラグマティズムの視点から、知識を道具としてとらえた。

 知識は絶対的な答えではなく、むしろ答えを生み出すためのツールにすぎないとなると、

 試行錯誤が許されます。

 そしてそのプロセスにおいて新たな創造が生まれるのです。





<目次>
☆押さえておくべき「哲学史」
☆ビジネスに使える「思考法」
☆読んでおくべき「名著」
☆相手の心を打つ「名フレーズ」
☆宗教、倫理、日本の思想
☆マークしておくべき「重要人物」
☆知っておくべき「必須の用語」






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最終更新日  2016.10.02 19:33:03
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