◆ モミ（紅絹）

2013/01/14

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私は自分で着物を着ることができません。（浴衣だけ；）
でも、家族の節目には着物を着たいな、と　思っていて、
これまで、子供のお宮参りや七五三などには、美容室で
着付けて頂き、写真だけはそこそこ、日本人らしい（？）
履歴というか、証拠が残っている、ちゃっかりさんです。

写真は、着物を着るときに使う、紐。赤くて変わってるでしょ。

実はこれ、今年、２０歳になる娘の成人式に向けて、私の母が
「もみ」という布で縫ってくれたものです。全部で６本あります。

着物を着るには、普通、紐が５本くらい必要です。私は自分の
成人式のときに揃えた紐で、これまで事足りて来たのですが、
今年娘の成人式に家族写真を撮る為に、自分と娘とが一緒に
着物を着るには紐が足りない、と気付き、母に相談したところ
「モミがあるから、縫っていってあげるわよ。」と言われました。

私はそれまで、「もみ」という言葉に触れたことがなく、「何それ。
どういう字を書くの」と母に聞いたのですが、「モミジのモミ、紅。」
という答えが。「紅」の読みが「モミ」とは　聞いたことがないので
首を傾げたまま、数日。インターネットで　この単語を検索したら
「紅絹」という字がこれを示す漢字だ、ということがわかりました。

紅絹は昔は着物の胴裏（裏地）に使われたそうですが、今は色が
表にうつりやすいということで、あまり使われなくなった、とのこと。
綺麗だし、上質の絹だから、ということで母は取っておいたみたい。
着物の紐は、絹のものが一番しっかりと固定できるので、母はすぐ
「あのモミで縫ってあげましょう。」とひらめいたみたいです。感謝。

モミの紐は成人式の日、きっちりと着物を固定して、少しも崩れま
せんでした。化繊の紐と違い脱ぐのが大変なくらい。不思議です。

そうそう、この「紅絹」という絹織物について、ネットで調べたら
『ウコンで下染めしたものをベニバナで上染めして仕上げる。
花をもんで染めることから「もみ」と名がついた。』という説明が。
モミは「紅葉」ではなく「揉み」から来た言葉なんですね。面白い。